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(2009年7月1日 / TVAC )

TVACレポート

トーキョー協働空間見学ツアー開催レポート!
PART2:風まちサロン@早稲田

キーワード
サロン 、 ホームレス

※この情報は掲載期限を過ぎたものです。

画像玄関先には夏野菜の葉が涼しげに茂ります。通りがかって「なんだろう?」とのぞいていく人もいるとか

ボランティアやNPOがつくる、まちの中で人びとが集い、ふれあい、つながる場所。

東京ボランティア・市民活動センターでは、こうした場所・拠点を『協働空間』と呼んでいます。

そして昨年度からは「素敵な協働空間の現場をみんなで見に行こう!」と呼びかけて、都内各所の協働空間を訪ねる見学ツアーをはじめました。

これまで訪ねた協働空間は以下の通りです。


①読書空間みかも

②つくりっこの家

③地域の寄り合い所また明日

④風まちサロン

(訪問順)


今回は、新宿区・早稲田にある「風まちサロン」の見学ツアーをレポートします。

画像中に入るとこんな感じ。メンバーさんが入れてくれる美味しいコーヒーはなんと無料!

風まちサロンは、早稲田通りから一本入った住宅街にあるコミュニティ・サロンです。運営しているのはホームレス支援団体のNPO法人スープの会


スープの会は1994年から、毎週新宿駅周辺で路上生活をする人々の訪問声かけ活動を行ってきました。

支援活動を通じて路上生活から脱出し、アパートに移る人もいましたが、地域生活になじめずまた路上に戻っていってしまう人も少なくありませんでした。

大きな原因のひとつは、地域での「孤立」です。

人や地域との絆を断ちきられた状態で生きてきた「元ホームレス」の人たちに、単に「屋根のある生活」を与えるだけでは問題は解決しない。断ち切られた、地域や人々との関係をもう一度つなぎなおし、新たなコミュニティを生み出していく拠点が必要。そうした思いから生まれたのがこの「風まちサロン」です。


ふれあい喫茶、よろず相談、インターネットコーナー、地域の情報掲示板、古着販売コーナーなどがあります。

またサロン活動の合間には、地元のサークルや地域活動のスペースとしても貸し出され、いろんな講座やイベントも行われています。週に一度、みんなでお酒を飲む「風まち夜バー」も好評だとか。


風まちサロンのスタッフの新部(にいべ)さんは「このサロンは『ホームレス』の問題にこだわるものじゃありません。私たち自身の生活の多くの部分が制度的にはタテワリになっている。それを横につなぐ地域づくりをしたい。いろんなテーマや切り口でたくさんの人とつながりたい」と話します。


風まち喫茶では、いろんな人や情報が出入りして、日々意表をつく新たな出会いが生まれています。

そしてその出会いがつながって、まちに新たな風を吹かせはじめるのです。


ツアー参加者の感想

画像今日は練習帰りのコーラスサークルご一行がお立ち寄りで、サロンは大にぎわい。

愛知県で若者向けのたまり場をつくりたいと考えている。風まちサロンは自由な雰囲気でいろいろなことに取り組んでいる。自分たちのよりよい場づくりに向けて大変参考になった。

自分の地元にも多くの路上生活者がいる。気にはなっているけれど、どうしていいかわからず、もやもやしていた。一方で、路上生活者は好きでそういう生活をしていると思うと、支援するということについても複雑な思いがしていた。でも今日話を聞いて少し考えが変わった部分もある。まずは、自分も路上訪問活動に体験参加するところからはじめたい。



協働空間のおもしろさとすごさは行ってみないと分かりません。

東京ボランティア・市民活動センターでは、引き続き都内の協働空間をめぐる見学ツアーを順次開催していきます。

現場を見ることで、あなたのまちの協働空間づくりのヒントがきっとたくさん見つかります。

ぜひご参加下さい。


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