(2010年2月13日 / 藤原孝公 )
移送サービスのつどい 2010
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20年続いた「移送サービス研究協議会」の成果と課題を受け継ぎ、より多様な人々が気軽に楽しく集え、かつ元気が出て学べるような場を作りたいという願いを込めて「移送サービスのつどい」と名づけ、移送サービスをテーマに装いを新たにした企画で昨年より開催しています。
この20年で、移動困難者をめぐる状況は様変わりしました。社会の高齢化は移動に関するニーズを増加させ、バリアフリー社会の創造を促進しました。福祉輸送の担い手として福祉限定タクシーが台頭し、NPOを中心とした移送サービスは道路運送法に位置付けられました。移送サービスという言葉も、STS、移動サービス、福祉移送、福祉移動、福祉有償運送など多様に表現されるようになりました。
さて、こうした変化の中で、移動困難者の利便性はアップされたのでしょうか?
とりわけ、東京ではどのような状況があるのでしょうか? 他地域との比較を交えながら考える機会としたいと思います。
景気の低迷はタクシー業界の元気を奪い、NPOは慣れない法律との格闘にエネルギーを費やしという事態は、地域全体の元気をも奪ってしまいます。
だからこそ今一度利用者も運転協力者も、タクシーもNPOも何をなすべきか膝をつき合わせて話し合いたいと思います。
プレ企画 / 3月5日(金)〜6日(土)
3月5日(金)13時〜17時
都内福祉有償運送運営協議会の現状を探る
参加費 お一人3,000円(東京ハンディキャブ連絡会会員2,000円)
都内には、区や市単独で、もしくは他区市と共同で運営協議会を開催している地域があります。運営協議会は地域の状況に応じて、移送サービスを実施できる裁量を与えられている反面、自治体任せなっていたりすることがあります。そのことで、地域によって活動が、やりやすい、やりにくいがうまれている場合があります。そこで、運営協議会に関する事例発表を行っていただき、どのようにあるべきか意見交換を行います。特に行政担当者の方の参加を歓迎します。
◆〔講師〕
国土交通省関東運輸局東京運輸支局輸送担当
運営協議会を開催している自治体担当者
3月6日(土)13時〜17時
移送サービス立ち上げ支援講座
参加費 お一人3,000円(東京ハンディキャブ連絡会会員2,000円)
広義での移送サービスには、NPO等が白ナンバーを使用した「自家用有償旅客運送(福祉有償運送)」と、登録外のボランティア型有償・無償運送、青ナンバー車両による「福祉有償事業限定(福祉タクシー)」等があります。どの形式であれ、移動困難者の移動を支援するということには変わりありません。それぞれの違いと、立ち上げのノウハウを勉強します。これからサービス提供をしたいという方、必見です。
◆〔講師〕
NPO法人運営スタッフ
東京福祉限定輸送協会役員
3月6日(土)15時〜18時
災害時に移送サービスの果たす役割 ※都合により中止になりました
参加費 お一人3,000円(東京ハンディキャブ連絡会会員2,000円)
阪神大震災以降、災害時に避難住民へ移送サービスが何らかの形で提供されることが多くなっています。では実際にどのようなニーズがあり、またそれに応えるためにはどのような準備が必要なのか。また法律上の問題点にはどのようなものがあるのかを話し合います。
◆〔講師〕
中村陽一氏(災害時移送サービスボランティア)/ 東京都乗用旅客協会防災・レポートタクシー担当者
3月6日(土)10時30分〜17時
〔特別企画〕横浜中華街ランチツアー※都合により中止になりました
参加費 お一人4,000円程度(一律)
先着20名まで。2月26日(金)までにお申し込みください。
福祉車両(リフト付バス)でドライブとお食事を一緒に楽しみませんか?利用者のみなさんのご参加をお待ちしております。
◆〔予定コース〕
10時30分/飯田橋セントラルプラザ1Fロビー集合 ⇒ 11時/出発 ⇒ 12時/中華街「華福飯店」にて昼食(食べ放題のコースです) ⇒ 14時/食後、中華街を散策 ⇒ 15時/マリンタワー集合(マリンタワーからの景色を堪能します) ⇒ 17時/飯田橋セントラルプラザへ戻り解散。
メイン企画 / 3月7日(日)
終日、全体会形式で行います。
参加費 お一人3,000円(一律)
セッション1 / 10時〜11時20分
交通基本法制定で移動の問題はどのように解決できるか
現在、国では「交通基本法」制定の検討が始まっています。これは「移動権」や「移動に関する行政の責任」をうたった概念法で、バリアフリー新法などの法律の上位に位置づけられる重要な法律になると考えられています。では「交通基本法」の中身とは、またこの法律が成立すると私たちが実施する移送サービスにどのような影響がでてくるのでしょうか。今回は、法律の基本的な考え方を勉強するとともに、今後の動きを展望します。
◆〔パネラー〕
関口幸一氏(国交省総合政策局次長)
吉田樹氏(首都大学東京助教)
移送サービスの利用当事者
セッション2 / 11時25分〜12時25分
移送サービスの現場の声を集めてみました
東京都内の運行団体の方々に協力していただき、「利用者」「運転協力者」という立場からの本音をアンケートによりお聞きしました。地域の生の意見を聞くことを通して、サービスの更なる充実の方向性を探ります。
◆〔パネラー〕
移送サービスの利用当事者/移送サービスの運転協力者
休憩 / 12時25分〜13時25分
セッション3 / 13時25分〜14時25分
道路運送法改定後に活動を始めた元気なNPOの紹介
2006年の道路運送法改定によって、事業運営のハードルが高くなり、新しいNPOは出てこないのではと危惧されていました。しかし、道路運送法をうまく活用して活動を展開するNPOがあらわれました。その元気な活動を紹介します。
◆〔パネラー〕
齊藤富夫氏(NPO法人かみのやま福祉運送サービス)
長谷川信儀氏(NPO法人福祉送迎サービス・杉並)
セッション4 / 14時30分〜15時30分
未来を走るユニバーサルタクシー
国土交通省では、路線バスに続いて、一般タクシーにもユニバーサルデザイン(UD)の車両の導入を検討しており、昨年開催された東京モーターショーでは、試作車両が展示されました。これまでも福祉車両を転用したり、試作車両が作られたりしましたが、今回は本格的な導入が期待されます。現在の課題と、移送サービスや福祉タクシーに対してどのような影響が考えられるか、タクシー業界の方を交えて話し合います。
◆〔パネラー〕
岡本八重子氏(全国ハイヤー・タクシー連合会理事)
荻野陽一氏(東京ハンディキャブ連絡会代表)
セッション5 / 15時35分〜16時35分
公平な移動を保障するための交通財源の確保と投入
福祉輸送や過疎地輸送を必要とする移動困難者・制約者が我が国では増加し続けています。この問題を解決するために個別輸送の財源を確保し国民の移動の権利を保障する社会システムの構築を提起します。
◆〔パネラー〕
中島隆信氏(慶應義塾大学商学部教授)
中根裕氏(生活協同組合パルシステム千葉総合企画部長)
武本英之氏(東京交通新聞社編集局取材報道部長)
鬼塚正徳氏(NPO法人全国移動サービスネットワーク理事)
まとめ / 16時40分〜17時
閉会 / 17時
お申し込み・お問い合わせ
以下のお申し込みフォームからお申し込みください。
またはこちらの開催要綱を印刷の上、申し込み欄に記入して、ファックスでお送りください。
お問い合わせ先
東京ボランティア・市民活動センター (担当:藤原)
〒162-0823 新宿区神楽河岸1-1 (飯田橋セントラルプラザ10階)
〔電話〕03-3235-1171
〔ファックス〕03-3235-0050
〔ウェブサイト〕http://www.tvac.or.jp/