ボラ市民ウェブ
TVACニュース

(2006年10月28日 / 藤原孝公 )

TVACレポート

レポート『食事サービスを考えるつどい』

キーワード
食事サービス 、 配食 、 会食 、 介護保険 、 コミュニティ

画像食事サービスを実践する立場からの発言。

画像参加者がグループを組んで意見を出しあいました。

画像100名以上の参加がありました。

私たちが毎日欠かせない食事。しかし高齢者の中には、体が不自由なために日々の食事の準備に困っている人たちがいます。



こうした人たちを支えようと、あたたかい食事をつくって届けたり、地域の人びとといっしょに食事の機会をつくる食事サービスのボランティア活動が各地で行われています。その歴史は古く、起源は30年以上も前にさかのぼります。



東京都内の食事サービス団体でつくる東京食事サービス連絡会では10月20日、『食事サービスを考えるつどい』を開催しました。つどいは今年で22年目。当日はボランティアやNPOなど非営利活動として食事サービスにかかわる人びとを中心に、100名以上が会場である東京ボランティア・市民活動センターにあつまりました。



当日は、食事サービスを市民参加によってどのように広げていくかといった活動上の課題の他、調理や配膳などに必要な拠点の確保、メンバーの世代交代、行政との協働のあり方などの話題があがりました。また、介護保険法の改正によって地域が揺れ動く中、ボランタリーな食事サービスの意義を再確認しようという企画も行われ、真剣な討議が行われました。



終了後に実施したアンケートでは、ボランタリーな活動を支える公的施策の後退、福祉・介護の市場化と負担の問題、制度で対応されない人びとの増加など、地域で起きている食事サービスをとりまくさまざまな課題が浮き彫りになりました。



食事サービスは、あたたかい食事を届けるだけではなく、その時のあいさつや会話といったコミュニケーションの積み重ねによってできる、人と人のつながりに大切な意味があります。



東京都内食事サービス実施状況調査報告書(2001年度発行)。お求めはこちらをクリック。

特にひとり暮らしであったり、体が不自由なためにひきこもりがちな高齢者にとって、自分以外の人とコミュニケーションをする機会なために、献立と同じくらいボランティアとの会話を楽しみにしている人も少なくありません。



また、人間関係が希薄といわれる最近の地域にあって、見守りや安否確認といった役割についてもあらためて注目されています。



今回のつどいのテーマである『食事』をとおして、住み慣れた地域での生活を誰が、どのように支えていくのか。そして、ボランティアや市民活動と行政の協働をとおしてこれからのコミュニティをどのように築いていくか。さまざまなことを考えさせられた一日となりました。




第22回食事サービスを考えるつどい

(日時)2006年10月20日(金)

(会場)セントラルプラザ会議室(飯田橋)

(主催)東京食事サービス連絡会

(共催)東京ボランティア・市民活動センター、全国老人給食協力会

(後援)東京都町田市


http://www.tvac.or.jp/news/8520.html" class="MB__normalLink">