「発見!学生の底ちから」 〜「私たち」がみつけた、「市民社会」へのメッセージ〜

今、私たちに「市民社会をつくる」ということがあらためて問われていること。その背景には何があるのでしょうか。

例年、ボランタリーフォーラムでは私たちの暮らしを巡る切実な生活課題が、多様な視点・手法でもって分科会として取り上げられてきました。普遍的なテーマであればこそ、現実の社会的課題はその時々に移り変わる社会情勢のなかで、日々かたちを変えながら生じます。生きた社会の中で、「今、何が起きているのか」を絶えず問い返すこころみ。そのちからが私たちに求められているあかしなのではないでしょうか。

今分科会では「市民社会の担い手づくり」というカテゴリーを鑑み、特に、様々な教育現場における「市民学習」・・・様々な社会的課題に対し、その「現場」での実体験を通して、社会や自分自身の課題として振り返っていく「学び」・・・の可能性を実践事例としてとりあげることに一つの焦点をあてました。かつそこから、「学生」さんからみた「提言」を、市民社会に向けた「メッセージ」として取り上げることもこころみます。

今回は特に、「現代的な貧困」とも呼ばれている、制度施策の「狭間」として埋もれがちな課題・「貧困「ホームレス」・・・従来の「教育現場」では取り上げにくい傾向にあった課題に注目します。









日時:2月7日(土)13:00~16:00

プログラム(スケジュール)

1)各パネラーからの報告

①「学生の目から見た『ホームレス』」(08年度立教大学コミュニティー福祉学部「福祉ワークショップ」報告集)(注1)企画・発行に至る思いと報告集作成過程のプロセスについて、担当教員より報告(注1:当日配布または事前郵送で報告書の実物を配布)

②実際にプログラムに参加した「福祉ワークショップ」鈴木クラス・学生のみなさんから、実際の体験を通した肉声での報告。

③「スープの会」ボランティアスタッフ・三輪綾子さん(普段、都内民間企業で契約社員として勤務)より、「ホームレス状態」にある人々への「訪問活動」を通して得た「社会人としての学び」について報告

2)小グループに分かれながら分科会参加者全員でディスカッション

実践的な「学びの場」としてのプログラムの可能性、また、体験から得たものを社会に「メッセージ」として伝えてゆくにはどのような方法があるのか、みなで考えます。

3)「市民社会」への「提言」づくり

小グループからの発表をふまえ、「ボランタリーフォーラム2009」発の「提言」(どのような視点からでも、複数・いくつでもあり)として、参加者みなでつくりあげることを目指します。

会場:飯田橋セントラルプラザ会議室

定員:30名

出演者(団体)紹介:

コーディネーター
  • 鈴木忠義(すずき ただよし):立教大学コミュニティ福祉学部福祉学科 助教
  • 後藤 浩二(ごとう こうじ):「ボランタリーフォーラム2009」実行委員
パネラー
  • 同上:鈴木忠義
  • 立教大学コミュニティ福祉学部福祉学科「福祉ワークショップ」のみなさん
  • 三輪 綾子(みわ あやこ):NPO「スープの会」(注2)ボランティア・スタッフ、スープの会・学習会「学び舎」の「社会人学生」(注2:1994年より「ホームレス状態」にある人々と関わる地域密着型NPO。詳しくはホームページ:http://www1.odn.ne.jp/soup1994/

※当日or 事前配布資料説明

「学生の目から見た『ホームレス』」(08年度立教大学コミュニティー福祉学部「福祉ワークショップ」報告集)とは

  • ・「近年の社会・経済情勢を反映して、『貧困』や『ホームレス』に関する実態を明らかにする本が相次いで出版されている。」

「そうしたなかで、『貧困』『格差』『ホームレス』のリアルな実態を知ることもさることながら、それらの実態を見る(見ようとする)側の視点を見つめ直してみる作業も重要なのではないだろうか。」

「この報告書は、『福祉ワークショップ』(鈴木クラス)における授業の経過報告ならびにフィールドワークをおこなった学生からのフィードバックによって構成されています。」

「授業に参加した学生たちの多くは、当初は『ホームレス』の人々に対して誤解や偏見、先入観を持っていましたが、実際の訪問に参加するなかで見方を改めていきました。この報告書では、そうした意識の変化の様子を、学生による記述を通して明らかにしていくことをねらいとしています。」

「参加した学生のみなさんには、今回の学びを通じて自分自身を振り返り、さらに今後の学びの方向性や将来の進路について考えていかれることを願っています。」

「また、担当教員である私自身も、今回の授業実践を総括し、また『貧困』や『ホームレス』に関わるテーマを教育の中で取り上げていくことの意義を社会的にアピールしていくための資料として、この報告書を活かしていきたいと思っています。」(報告書本文より抜粋)


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*保育がありますので、お子様連れの方もぜひご参加ください(要事前申込)。