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近年、香港では社会問題を取りあげる映画のニューウェーブが起きている。今回取り上げるのは、女性の記録者を主役として、高齢者ケアの社会的現実を温かく、あるいは残酷に映し出す2つの映画である。 2018年に上映された『淪落の人』は、フィリピン人家事労働者のカメラマンが賞を取った実話をもとに、外国人ケア労働者と労災により半身不随となった雇い主が互いの存在によって救われる過程を描いている。その5年後の『白日之下』は、仕事に停滞を感じている女性の調査報道記者の目で、老人ホームでの虐待と性暴力のスキャンダルを取りあげる。 これらの映画の中で、ケアを必要とする高齢者が直面する社会の現実や、外国人労働者/調査報道記者という女性主人公の姿は、正確に描かれていると言えるだろうか?本講座では、香港でエスニックマイノリティを長年取材してきた、元調査報道記者が解説する。
(連続講座『映画が映す東アジア〜ジェンダー、セクシュアリティ、社会』第5回)
2024年5月12日(日)
「18:00~20:00」「日曜日」「オンライン」
オンライン開催
・zoomのURLは開始1時間前をめどにお申込のメールアドレス宛にお送りいたします。
どなた様も
2024年5月12日(日)
1回券
一般 1,800円
学生/2023年度ふぇみ・ゼミ寄付者(年間1万円以上)1,500円
U30受講生(2023年度、2024年度)1,000円
全回通し券
一般 8,600円
学生・2023年度ふぇみ・ゼミ寄付者(年間1万円以上)7,200円
U30受講生(2023年度、2024年度)
全回通し券をお買い求めの方は、第1〜4回の配信URLをお送りいたします。
映画はいつも、社会の「本音」を映してきた。 ヒットする映画には作り手の意図と同時に、観客の求める欲望が映し出されている。 本講座では、韓国のアカデミー賞作品・『パラサイト 半地下の家族』、実はヨーロッパなど海外に多く輸出されている朝鮮(DPRK)のアニメーション、近年注目を集める台湾のLGBTQ映画とホラー映画、中国でドキュメンタリー映画の興行記録を塗り替えた『二十二』、香港でロングラン上映となった、実際に起きた介護施設の性暴力事件をとりあげた『白日の下』(予定)など旬の映画をとりあげ、そこに映し出された現在の社会を解説する。 ――『パラサイト 半地下の家族』に見える南北分断の影とは? ――LGBTQフレンドリーでジェンダー平等なはずの台湾の、ホラー映画に現れる恐怖とは? ――政治的抑圧が強まるといわれる香港で、社会的な関心は今どこに向かっているのか? など、映画を切り口として、まさに現在起きている変化と共に、その背景となる歴史や社会構造も知ることができる。 映画を見たことがある人はより理解が深まり、見たことがない人はこれから映画を見るために役立つ講座である。