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イベント・講座

【公益財団法人 せたがや文化財団 生活工房】
老人性アメイジングvol.3 寿ぎと尊厳

  • 「1日だけ参加」も可
掲載期限 : 2026年2月16日(月)
 

ID:55597
キーワード:
上野千鶴子吉田悠軌新澤克憲村瀬孝生
活動テーマ:
音楽・アート・芸能 、 地域・まち・居場所づくり 、 その他
団体名:
公益財団法人 せたがや文化財団 生活工房

趣旨

介護の小噺、文学や映画のトーク、歴史や思想の講演など多彩なコンテンツを通して、ネガティブに捉えられがちな「老いや死」のイメージを積極的に更新するアメイジングなイベント。

主要項目

開催日

2026年1月18日(日)

2026年2月15日(日)


〈①/②〉13:00~18:30 /〈上映〉10:00~12:00

地域

世田谷区

場所

東京都世田谷区太子堂4-1-1 キャロットタワー4階、5階

申込み方法・備考

11月25日(火)10:00より表示される生活工房Webサイトの申込フォームからお申し込みください

内容

超高齢社会の現代。身体の衰えや記憶力の低下など「老い」を迎えることによって、それまでの自分が失われてしまうのではないかと不安に思う人もいるかもしれません。

一人一人の老いに寄り添う先進的ケアで全国的に注目を集める介護施設「宅老所よりあい」の村瀬孝生さんは、老いの世界を生きるお年寄りたちの真面目で滑稽な様子を、豊かなものとして積極的に捉え直す意味を込めて「老人性アメイジング」という言葉を提唱しました。それは、社会規範に適応してきたはずの自分が揺さぶられる戸惑いや、老いゆくことの不可思議さを体験する驚きを丸ごと肯定する人間観に立脚しています。既存の人間観へのこだわりを解きほぐし、より包括的で自由な人間像を模索する捉え直しの態度は、あらゆる世代の人に響くものです。

1回目は、村瀬さんが実践してきたケアや独自の死生観と、社会学者の上野千鶴子さんの『アンチ・アンチエイジングの思想』などを紐解き、「尊厳」をキーワードに老いや死の概念を積極的に更新します。

2回目は、見えないはずのものが見えたり、聴こえないはずの音が聴こえたりする怪奇体験との遭遇をテーマにします。ぼけが深まった老いの世界を生きるお年寄りの悲喜交々を語る小噺や、心のつまずきを感じる当事者の日常世界を表した『幻聴妄想かるた』、怪談やホラーの文学や映画などを参照しながら、老いゆくことの戸惑いや不可思議さが寿がれるあり方を探ります。

タイムスケジュール ※進行は変更になる可能性があります。

寿ぎと尊厳

13:00-14:30小噺「老いと尊さ」村瀬孝生

14:30-15:15鼎談村瀬孝生×上野千鶴子×山内泰

15:15-15:45 休憩

15:45-17:00講演「老いと尊厳 アンチ・アンチエイジングの思想」上野千鶴子

17:00-18:30鼎談村瀬孝生×上野千鶴子×山内泰

日時:1月18日(日)13:00~18:30

会場:ワークショップルームAB

ゲスト:村瀬孝生、上野千鶴子

参加費:3,000円

定員:100名(申込先着)

不可思議な世界

13:00-13:40小噺❶「老いと戸惑い」村瀬孝生

13:40-14:30語り❶「普通の綻び~不可思議を語る」吉田悠軌

14:30-15:30鼎談村瀬孝生×吉田悠軌×山内泰

15:30-15:50 休憩

15:50-16:30小噺❷「普通から離れゆくこと」村瀬孝生

16:30-17:20語り❷「それぞれの普通を生きる」新澤克憲

17:20-18:30鼎談村瀬孝生×新澤克憲×山内泰

日時:2月15日(日)13:00~18:30

会場:ワークショップルームAB

ゲスト:村瀬孝生、吉田悠軌、新澤克憲

参加費:3,000円

定員:100名(申込先着)

関連上映アニメーション映画『しわ』

(2011年、スペイン、89分、監督:イグナシオ・フェレーラス)

「認知症」と「終の住処」についてどう向き合えばよいのか?本当に必要なのは「家族」か「友達」か?重いテーマを温かな手描きの手法でユーモラスにさりげなく描き上げる世界で注目される傑作アニメーション。スペインのアカデミー賞と呼ばれる「ゴヤ賞」、「日本賞」グランプリ受賞。

ポスター画像:©2011 Perro Verde Films - Cromosoma, S.A.

日時:2月15日(日)10:00~12:00

会場:セミナールームAB

参加費:1,000円

定員:50名(申込先着)

①②は後日YouTubeへの一部公開を前提に撮影が入ります

プロフィール

村瀬孝生

「宅老所よりあい」「第2宅老所よりあい」「特別養護老人ホーム よりあいの森」(福岡市)の統括所長。時間割などを設けず “お年寄りの老いに沿う介護” の実践は、NHKで密着番組が放送されるなど多くの注目を集め、ユーモア溢れる語りで各地の講演会を沸かせている。主な著書に「シンクロと自由」(医学書院)、『ぼけてもいいよ』(西日本新聞社)、『増補新版おばあちゃんが、ぼけた。』(新曜社)他。

http://yoriainomori.com

上野千鶴子

社会学者、東京大学名誉教授、認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク(WAN)理事長。著書に『アンチ・アンチエイジングの思想ボーヴォワール「老い」を読む』(みすず書房)、『家父長制と資本制』『近代家族の成立と終焉』『生き延びるための思想』『当事者主権増補新版』(中西正司と共著)(以上、岩波書店)、『おひとりさまの老後』(文藝春秋)、『ケアの社会学』(太田出版)等。

吉田悠軌

作家、怪談師、オカルト研究家。怪談サークル「とうもろこしの会」会長。オカルトスポット探訪マガジン『怪処』編集長。「クレイジージャーニー」他TV出演多数。著書に『教養としての最恐怪談 古事記からTikTokまで』『教養としての名作怪談 日本書紀から小泉八雲まで』(共にワン・パブリッシング)、『現代怪談考』(晶文社)、『よみがえる「学校の怪談」』『ジャパン・ホラーの現在地』(共に集英社)等。

新澤克憲

NPO法人やっとこ理事長。精神障害のある人々の困りごとや暮らしのサポートを行う。1995年世田谷区の共同作業所「ハーモニー」施設長に就任し、2023年まで障害者就労継続支援B型事業所となった同施設サービス管理責任者。著書に『同じ月を見あげて ハーモニーで出会った人たち』(道和書院)、共編に『幻聴妄想かるた』(医学書院)、共著に『ソーシャルアート 障害のある人とアートで社会を変える』(学芸出版社)等。

https://co-coco.jp/index/katsunori_shinzawa/

山内泰(進行)

NPO法人ドネルモ 代表理事、(一社)大牟田未来共創センター理事、(株)ふくしごと取締役、東京大学先端科学技術研究センター社会包摂システム分野特任研究員。美学(芸術哲学)研究に従事した後、福岡市および認知症ケアで知られる大牟田市などを拠点に、超高齢社会の諸問題を生み出す近代的な価値観を捉えなおし、これからの人間観や社会観に適った地域社会を行政や企業と共創するまちづくりの仕事に携わる。主な雑誌掲載に「老人性アメイジング!それぞれのリアリティの可笑しみ」(「精神看護」23巻5号、医学書院)など。

https://donnerlemot.com

https://poniponi.or.jp

主催:公益財団法人せたがや文化財団 生活工房

後援:世田谷区、世田谷区教育委員会

公式ウェブサイト:https://www.setagaya-ldc.net/program/618/

この情報に関するお問い合わせ

公益財団法人 せたがや文化財団 生活工房

03-5432-1543

https://www.setagaya-ldc.net/

団体紹介
団体名称 : 公益財団法人 せたがや文化財団 生活工房
生活工房は、世田谷区が設置した、美術館でも、博物館でも、公民館でもない、ユニークな公共の文化施設です。生活工房では、日常の暮らしに身近なデザイン、文化、環境などをテーマに、展示、ワークショップ、セミナーなど、子どもから高齢者までが参加できるプログラムやイベントを実施しています。