東京ボランティア・市民活動センターでは、2011年度よりゴールドマン・サックス社からの御寄付をもとに、東京都内の児童福祉施設で暮らす子どもたちの大学進学を支援してまいりました。
本事業は、児童福祉施設にボランティアとして訪問したゴールドマン・サックス社の方々が、当時、子どもたちが大学に進学することが非常に難しい状況であることを知り、開始したものです。それまでにはない奨学金として、大学の授業料全額や生活費等の助成をするとともに、施設職員とケースワーカー、社員の皆さんによる「人」の支援も行っています。
こうした取り組みは、「子どもの貧困」に関する社会的関心の広がりとともに、行政や財団、民間企業、大学、NPO、メディアからの取材やヒヤリングを受け、その後、多様な奨学金が誕生していきました。そして、2019年度からは、社会的養護が必要な子どもたちのために、国の給付型奨学金がスタートすることになったのです。
本奨学金のモデルが社会化・制度化し、その役割を果たせたことから、本事業の新規奨学生の募集を終了させていただくこととします。現在支援している11名の奨学生については、大学卒業まで変わらぬ支援を続けていく所存です。
末筆ではございますが、本事業にご支援・ご協力いただきましたゴールドマン・サックス社の皆様をはじめ、児童福祉施設やNPO、大学、進学塾、学識経験者、企業の皆様に心より感謝申し上げますとともに、今後ともご理解とご協力をお願いいたします。
貧困の連鎖とは、親の貧困が子どもに引き継がれる、世代間における厳しい経済状況の連鎖を言います。 近年の研究 でも、親の所得と子どもの所得との相関関係が明らかになってきていますが、親の貧困が子どもの低学力、低学歴を招き、その結果として子どもも所得の高い職業に就くことが困難になるという“貧困の連鎖”が起こっています。
貧しさの連鎖
本プログラムでは、この深刻な問題の解決を目指し、社会福祉施設・団体のネットワーク組織である社会福祉法人東京都社会福祉協議会と、グローバルな金融機関であるゴールドマン・サックスが協働し、様々なNPOと連携しながら、課題解決に有効な3つの取り組みを行っています。なお、NPO法人ETIC.が事業評価に協力しています。
児童養護施設等で生活する子どもたちの大学進学率向上を目指した支援を行っています。
ひとり親世帯の経済的自立を目指し、キャリア・アップ支援に取り組んでいます。
ゴールドマン・サックス社員が社会的課題に取り組むNPO法人をサポートするため、プロボノ活動を行っています。
東京都ボランティア・
市民活動センター
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