新宿マルイ本館


しんじゅQualityハンドメイドマーケット開催
2019年3月2日から8日まで、新宿マルイ本館 地下1階イベントスペースにて、第3回『しんじゅQualityハンドメイドマーケット』(以下『マーケット』)が開催されました。この『マーケット』は、新宿区障害者福祉事業所等ネットワークの自主生産品の販売会です。新宿区事業所等ネットワーク(以下、「ネットワーク」)とは、新宿区内の障害のある人達の就労支援施設同士が連携し、障害のある利用者の工賃向上や社会参加の更なる促進を目指すため発足した組織です。愛称『しんじゅQuality』は、受注業務の成果品と自主製品の双方の質を上げ、施設利用者の工賃向上を目指す意味を込め、略称は『しんじゅQ』(しんじゅキュー)とし、ロゴマークも作成しています。このネットワークには現在約30の福祉施設が加盟しています。今回の『マーケット』には、アクセサリーや新宿区の地場産業である染色業の名匠とコラボした布巾などのハンドメイドの雑貨や、マフィン、クッキー、コーヒーなどの食品を販売していました。
この『マーケット』は、丸井グループの掲げる『すべての人が「しあわせ」を感じられるインクルーシブ(inclusive『包含的』)で豊かな社会を共に創る』とういうミッションの下で取り組んでいるサスティナビリティ(sustainability「持続可能性」)プロジェクトにおいて、社員同士で話し合い、「福祉施設の自主生産品の販売会を開催してはどうか」という提案をしたことから始まりました。その後、新宿マルイとネットワークの担当者とが相談を重ね、2018年3月、第1回目の開催に至りました。
この『マーケット』の特徴は、出品されている福祉施設の自主生産品の質が非常に高く、魅力的な商品が多いことです。質の高さの理由は、ネットワークにおいて、商品の質の向上や展示の仕方等に関する様々な勉強会を開催し、福祉施設の職員が熱心に受講していることや、新宿マルイからのアドバイスもあり、福祉施設の障害のある方々の、「より良い商品を作りたい!」という気持ちが強いことが大きいようです。その意欲を高めている大きな要因が、「新宿マルイで、自分の作った商品を販売することができる。」ことで、回を重ねるごとにより魅力的な商品を1つ1つ丁寧に作るようになっているようです。接客は、商品を作った障害のある方や、施設の職員が行い、レジ打ちは新宿マルイの社員が行っています。接客係を希望する障害のある方たちは多く、順番待ちの状況です。
障害のある方のご家族は、「自分の子どもが一生懸命に作った商品を、新宿のおしゃれなデパートで販売してもらえて、誇らしい。家族や福祉関係者以外の一般の方に多く購入してもらうことが、嬉しい。」とおっしゃっていました。一方、新宿マルイの担当者は、「障害のある方の丁寧なお客様への対応は、改めて接客の基本を教えられたように思った。」、「今までご利用されなかった障害のある方々やそのご家族、福祉関係者、行政関係者などに、ご来店いただいている」とおっしゃっています。『マーケット』は、企業と障害関係団体双方にとって、実りの大きい催しとなっています。
【取材・記録】東京ボランティア・市民活動センター
新宿マルイ本館:https://www.0101.co.jp/003/