三菱重工 グループ

ホスピタリティゲストハウス「公益社団法人ア・ドリームア・デイIN TOKYO」は、難病のお子さんとそのご家族の夢を叶えるため、思い出に残る家族旅行のプランニングや訪問先のアレンジ、医療体制の支援、観光をサポートするボランティアの手配等の事業活動を行っています。三菱重工グループでは、2015年から関東に勤務する有志の社員とその家族が、同法人の活動にボランティアとして協力し、これまでの2年間に、のべ140名、東京の品川本社からは8名の社員が参加しています。
ボランティアの具体的な活動内容は、病児とご家族が東京滞在中に快く過ごせるよう、おもてなしの役割を担っています。混雑しているテーマパーク内をスムーズに移動できるよう誘導や案内を行うほか、旅の様子をカメラで撮影して写真を贈る、一緒に旅行に来た兄弟姉妹がたくさん楽しめるよう別動隊を作ってジェットコースターに乗るなど、旅行に参加したご家族全員が安心して楽しめるよう工夫をしています。
ア・ドリームア・デイIN TOKYOが東京に招待するお子さんは、自分で意思表示ができず体が十分動かせない子も多いので、お母さんの日々の手厚いケアが欠かせません。そのため、旅行はもとより外出もままならないご家庭が少なくないと聞いていました。兄弟姉妹たちは親御さんに甘えるのを我慢していることもあり、旅行をきっかけにご家族同士のコミュニケーションが活発になり、自宅から近い場所への外出が増える機会になれば良いと思っています。
このボランティアのやりがい
病児が目をきょろきょろさせ、手を動かして旅を楽しんでいる様子が伝わってくると、本当に嬉しいです。また、そんなお子さんの姿にご家族も喜んで下さるので、ボランティア活動に参加することは私たちにとって大きな励ましとなります。さらに、日々の生活の中でバギー車に乗った子や病児のお母さんを見かけた時、何か手伝いたいと思うようになりました。ご家族だけでなく私たちも前向きな気持ちになれることが、このボランティアの最大の魅力だと感じています。
また、仕事を離れて他社のベテランボランティアの方々と一緒にご家族の「Dream Day」をサポートすることは、家族構成や兄弟姉妹の年齢・趣味などを踏まえて作り上げるフルオーダーのおもてなしです。チームワークをしっかり整えて、受け入れるどのご家族に対しても満足してもらいたいと思いながら準備を進めるときには、大きな責任とやりがいを感じます。企業人として日頃から行っている事業の段取りや事前準備がボランティアの時にも役立ちますから、少ない人的リソースで事業全体を担っているパートナー団体のサポートになっていることも実感できます。さらに、人を相手にするボランティアなので計画通りにいかないことが多く、臨機応変な対応が不可欠な点もチャレンジングで楽しいものです。
今後のチャレンジ
年間に8家族ほどの東京旅行をお手伝いしていますが、日本には15万人を超える難病児がいるので、今も各地でたくさんの子どもたちが病気と闘っているはずです。そうした子供たちとご家族を、今後は一人でも多く迎えたいと思います。ア・ドリームア・デイIN TOKYOは小さな組織ですが、安全な旅行に必要な医療関係者との連携をしっかり図っています。半面、人手不足で十分手が回っていない広報や運営をサポートすることは、私たちボランティアにできる大きな支援の一つだと感じています。会社内での周知や友人・知人への呼びかけをしていくほか、様々なリソースを持った人たちに協力を求めていきたいと思います。
第3回企業ボランティア・アワード受賞
(2018年2月23日)
三菱重工業株式会社CSR : https://www.mhi.com/jp/csr/news/story/kanto_180316.html