D&Iプロボノチーム×(社会福祉法人世田谷区社会福祉協議会)


障害のある人たちが働く喫茶店を地域住民に知ってほしい!
社会福祉法人 世田谷区社会福祉協議会は区内に4か所、一般就労を目指す障害のある人たちが働く喫茶店(福祉喫茶)を運営しています(うち一店舗は平成31年3月23日に閉店)。これらの喫茶店は来店する人が固定化しており、ランチ以外の時間にお客さんが少ないという課題がありました。そこで、東京ボランティア・市民活動センターが実施している東京D&Iプロジェクトの第4回D&Iセミナーで、「世田谷区社協のキャラクターを活用して福祉喫茶をPRするとともに障害者の個性を生かしたイベントを企画したい」という提案を行い、みごと選考されました。そして、そこに参加していた企業各社の方々3名がプロボノチームを結成し、月1回の打ち合わせをしながら、サポートをしてくださることになりました。
初回の顔あわせでは、誰をターゲットにしてPRするのかについて話し合いました。主婦層、近くの大学に通う学生など、いろいろ考えましたが、プロボノボランティアから、「昼間に地域にいるシニア層にターゲットを絞った方がよいのでは」という提案がありました。また、今回のキャンペーンイベントでいらした方々にアンケートをとって、今後のサービス向上にもつなげていこうということに。アンケートの作り方や取り方についても、これまでの経験を活かした指導がありました。
ボランティアの方々は打ち合わせでイベントの会場となる喫茶に集まった際、店内の装飾が雑然としていることを指摘。テーマを決めて、統一感を持たせることや、外からも入りやすいように入口を工夫することなどのアドバイスがありました。
さらに、キャンペーンの直前には、障害のあるスタッフたちを対象に、飲食店経営の経験があるボランティアが講師となった接客の研修も実施。「笑顔で接客すること」「声を出すこと」など、基本的で大切なことを教えてもらい、最初恥ずかしがっていたスタッフもだんだんと声が出るようになりました。
こうして迎えた12月11日から15日までのイベントでは、お客さん1人ひとりのために障害のあるスタッフが個性豊かに飾り付けた「世界でたったひとつのあなたのためだけのパンケーキ」が大人気でした。いつもより何倍も多い来客があり、福祉喫茶を初めて知ったという方もたくさんいました。スタッフからは研修の効果もあって、「どうぞごゆっくり」など、これまではなかった声かけもありました。お客さんのアンケート結果はとても好評でしたが、いくつか「なるほど」という指摘やアドバイスもあり、「今後に活かしていこう!」とスタッフもボランティアたちも盛り上がっています。
【東京D&Iプロジェクト2018年度協働プログラム】【記録】東京ボランティア・市民活動センター
社会福祉法人 世田谷区社会福祉協議会:https://www.setagayashakyo.or.jp/