(2007年11月9日 / 青柳朱実 )
「第23回 食事サービスを考えるつどい」実施報告
- キーワード
- 食事 、 配食 、 会食 、 ミニデイ 、 料理 、 デイサービス 、 ホーム 、 高齢 、 老 、 給食 、 介護 、 ボランティア 、 福祉 、 脳 、 地域 、 まちづくり 、 コミュニティ
「第23回 食事サービスを考えるつどい」(東京食事サービス連絡会との共催)を、2007年10月26日(金)、セントラルプラザにて開催しました(参加者120名)。
まず「食と、脳の健康」と題し、おとなのぬり絵などで著名な精神科医の古賀良彦氏より、基調講演が行われました。古賀氏は、脳の老化予防に、動物性たんぱく質に含まれるアラキド酸を多く取るとよいことや、コーヒーなどの香りが頭の回転を速めたりリラックス作用を高めたりすることを、科学的なデータをもとに解説。脳の健康を保つには、薄い味付けの和食+肉が効果的であるとわかりました。
シンポジウムは「食事サービスとまちづくり」のテーマで、稲城市の事例(介護予防の地域ケアシステム)、24時間在宅ケアサービスのNPO「サポートハウス年輪」の実践、内藤佳津雄・日本大学教授による「東京都地域ケア体制整備構想(案)」の説明など、他の団体や自治体の参考となる取組みが発表されました。
また、東京都社会福祉協議会の佐藤新哉氏から、昨年度の「食の福祉的支援に関する調査研究」報告として、食事サービスが近年果たしてきた役割や、福祉制度の改変による影響が語られました。
以上をベースとして、午後は2つの分科会に分かれ、サービスの実践や担い手の確保について、事例発表や情報交換が活発に行われました。
今回のつどいの特徴としては、「施設や自治体、社協などからも多くの参加があり、さまざまな観点から協議、情報交換ができた」点が挙げられます。子育て支援NPOからの参加もあるなど、今後のネットワークの広がりや、食事サービスを中心としたまちづくりに、新たな可能性が見出せるよい機会となりました。
参加者からは、「配食サービスは、高齢化時代に向けて大切な事業と改めて痛感。介護予防、健康、食育など“食”は生きている限り一体と思った」「会食サービスの意義や地域への認知、運営などに悩みながら行ってきたが、“まちづくり”がキーワードとなり、今後の活動を考える上で新たな展開が見えた」などの感想が寄せられています。