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(2009年9月15日 / 近江信孝 )

お知らせ

東京ボランティア・市民活動センター
講座「人権の尊さについて−ハンセン病から学ぶ」

キーワード
人権 、 ハンセン病 、 市民活動 、 講座

※この情報は掲載期限を過ぎたものです。

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人権の尊さについて-ハンセン病から学ぶ-

2001年、「ハンセン病補償法」が制定されました。この法律は、ハンセン病療養所入所者等がこれまでに被った精神的苦痛を慰謝し、ハンセン病の患者であった人々の名誉回復および福祉の増進を図り、あわせて、死没者に対する追悼の意を表するためのものです。

しかし、03年には元患者の宿泊をホテルが拒否する等、社会の根深い差別意識や偏見が表面化し、患者の方々の社会復帰が進んでいるとは言いがたい現実があります。

また、本年4月、元患者の社会復帰支援や名誉回復などを国に義務づけた「ハンセン病問題基本法」(08年成立)が施行されましたが、残念ながら社会生活に浸透しているとは言えません。このままでは元患者の方々に対する真の名誉回復の実現が叶うのか、心もとないとも言えます。

今回の講座では、当事者として患者の方々の自由と人権と、人間としての尊厳の回復を目指して長年活動をされてきた、全国ハンセン病療養所入所者協議会の神(こう)さんより、お話をいただきます。元患者の方々に対し、私たち市民や市民社会は、今までどのように応対してきたのか、また、これからどのように向き合っていくのか…“人権の尊さ”を真剣に考える時間を持ちたいと思います。


日時

2009年9月18日(金) 午後6:30〜8:00


会場

飯田橋セントラルプラザ10階 東京ボランティア・市民活動センター会議室

JR飯田橋駅・西口、地下鉄飯田橋駅・B2b出口直結 地図はこちら


講師

神 美知宏さん <全国ハンセン病療養所入所者協議会 事務局長>


参加費

2,000円


定員

25名(申込先着順)


対象

NPO、市民活動、ボランティア活動等に携わる方や、関心のある方

どなたでもご参加になれます。


主催・申込・問合せ

東京ボランティア・市民活動センター(近江、青柳)

TEL03-3235-1171 FAX03-3235-0050


お申込 (ホームページまたはFAXにてお申込ください)

ホームページの参加申し込みフォームはこちら

FAXの方は、こちらをご利用ください (ちらし:PDFファイル 211KB)


ハンセン病とは…

ハンセン病は、「らい菌」に感染することで起こる病気です。感染すると手足などの末梢神経が麻ひしたり、皮ふにさまざまな病的な変化が起こったりします。早期に適切な治療を行わないと、手足などの末梢神経に障害が起き、汗が出なくなったり、痛い、熱い、冷たいといった感覚がなくなることがあります。また、体の一部が変形するといった後遺症が残ることもありました。かつては「らい病」と呼ばれていましたが、明治6年(1873年)に「らい菌」を発見したノルウェーの医師・ハンセン氏の名前をとって、現在は「ハンセン病」と呼ばれています。


ハンセン病は、感染症ですが、とてもうつりにくい病気です。

「らい菌」は感染力が弱く、非常にうつりにくい病気です。発病には個人の免疫力や衛生状態、栄養事情などが関係しますが、たとえ感染しても発病することはまれです。現在の日本の衛生状態や医療状況、生活環境を考えると、「らい菌」に感染しても、ハンセン病になることはほとんどありません。(日本人新規患者数:2005年0人、2006年1人、2007年1人)


ハンセン病は、早く見つけて適切な治療をすれば治る病気です。

昭和18年(1943年)、米国で「プロミン」という薬がハンセン病によく効くことが報告されました。わが国では、昭和21年(1946年)から患者に試用され始めましたが、その数はわずかであったため、もっと多くの人に投与できるようにしてほしいと患者が国に働きかけ、昭和24年(1949年)から広く使用されるようになりました。その後さまざまな薬が開発され、現在はWHO(世界保健機関)が推奨する3種類の飲み薬を組み合わせて服用する治療が行われています。ハンセン病は早期に発見し、適切な治療を行えば、顔や手足に後遺症を残すことなく、治るようになっています。


(出典:厚生労働省「ハンセン病の向こう側」平成21年1月発行)


神 美知宏 さん プロフィール


生年月日……昭和9年3月25日 (75歳)

出身地 ……福岡県

療養所入所…昭和26年3月 大島青松園(香川県)

療養歴56年

活動歴 ……昭和35年より自治会役員として活動

(運動の目的)

①入所者の人権、尊厳の確立

②偏見と差別の撤廃と社会復帰の促進

③入所者の医療、福祉等待遇改善

④ハンセン病療養所の将来構想策定

◆平成7年6月より、全国ハンセン病療養所入所者協議会事務局長に就任。現在にいたる。

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