(2011年12月20日 / 吉田真也 )
東京ボランティア・市民活動センター
「災害ボランティア・コーディネーター養成講座〜応用編〜第2回」を開催しました
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- 災害ボランティア・コーディネーター 、 地域防災 、 防災講座 、 災害ボランティアセンター設置・運営マニュアル
「災害ボランティア・コーディネーター養成講座〜応用編〜」の第2回目は、浦安市社会福祉協議会の板橋純三郎さんにお越しいただき、災害ボランティアセンター(災害VC)の運営と課題についてお話しいただきました。

東日本大震災の影響により、千葉県浦安市は海辺の埋め立て地域を中心に液状化の被害に見舞われました。浦安市社協では震災翌日の3月12日に災害VCを開設。4月15日の閉所までに延べ8500人を超えるボランティアが泥かき作業を中心に活動したそうです。
板橋さんは、「災害VCのマニュアルは整備してあったものの、実際にはそれを超える対応が求められることになった」と言います。スタッフ不足はセンターにやってきたボランティアをスカウトして補い、資器材不足は自治体や近隣社協に声をかけて確保するなど、その場その場の判断で運営していったそうです。「行政の災害対策本部との連携も重要。代表番号はパンクするのでホットラインがあるとよい。行政職員に災害ボラセンの連絡員として入ってきてもらうのも手」といったお話もありました。

後半は、東日本国際大学の菅野道生さんをファシリテーターに、参加型のプログラムづくりをどう進めるか、そのプロセスを考えるワークを行いました。講座開催/マニュアル完成をゴールに、目的(ねらい)、目標(どんな「状態」を目指すのか)、フロー、課題・アイデアをまとめました。
各グループとも、「市民と一緒につくっていく」プロセスを重視した企画書を元に発表。菅野さんは「みなさんがつくった企画は、災害・防災を切り口にしながらも、コミュニティワーク、地域活動の基本。時間はかかるかもしれないし、相当なパワーも必要だけど、お互いに励まし合っていけたらいいのでは」とコメント。今回の参加者を中心にしたゆるやかなネットワークづくりの提案もありました。
板橋さんからは「発表はそれぞれよかったです。でも、今日明日、災害が発生したらどうしますか? 職場に戻ったらそのことも絶対に考えておいてください」とコメントをいただきました。常に「いま」を意識した取り組みが必要なのだと、気を引き締めて講座を終えました。