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(2012年1月21日 / 秋池智子 )
お知らせ
NPOのグッズ紹介「満点慕情」その(3) 〜NPO法人樹林館の文庫本カバー
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- ふれあい満点市場 、 NPOグッズ

図書館で同じ本を借りてしまったとき、自分の嗜好の偏りにがっかりしました。読む本の幅を広げようと、友人たちに声をかけ本をもらったり借りたりしましたが、すべて初めて読む本ばかりで楽しむことができました。また、友人の新たな一面をのぞいたような気がして、それも興味深かったです。
そのなかで印象に残った本は『サイゴンから来た妻と娘』。著者の近藤紘一さんは、1970年代初頭に新聞社の支局長としてベトナムに赴任、そこで出会った女性と結婚し、夫人の娘とともに日本に帰国しました。当時、国際結婚で、しかもステップファミリーというのは非常に珍しかったでしょうから、ご苦労も多かったと思いますが、彼の文体はいたって軽妙。

たとえば、飼っていたウサギが電気コードをかじるので、「今度いたずらしたら食べちゃうよ」とウサギに怒っていた妻。ある日、仕事から帰宅すると、食卓にウサギ料理が……、といった調子。近藤さんは45歳という若さで亡くなっているので、著作が多くないのが残念です。
本離れと言われて久しい時代。値が高い、重い、かさばるなど、マイナス要素はいろいろありますが、本を携帯することを楽しめたらいいですよね。たとえば、すてきなカバーをつけてみたらいかがでしょう。NPO法人樹林館(きりんかん)の布製文庫本カバーは500円。すべて一点ものです!
NPO法人樹林館