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(2012年7月15日 / 池田明彦 )

TVACレポート

第15回全国食事サービス活動セミナー レポート

キーワード
食事

セッション3の写真です


飯田橋セントラルプラザを会場に、 「全国老人給食協力会」 が主催する標記セミナーが「食と地域の関係づくり・在宅ケア〜」と題して開催されました(東京ボランティア・市民活動センターも共催団体の一つ)。このセミナーは全国各地で高齢者等への食事サービスの活動しているボランティア団体やNPOの担い手が、活動をより良くしていくための集会で、約150人前後の参加がありました。


プログラムとしては、まず、 「セッション1」 として、厚生労働省の右田周平専門官より、「介護保険制度の改正と地域包括ケア等の施策の動向」というテーマでお話がありました。2040〜45年に高齢者人口のピークが来ることや、単身・夫婦のみ世帯が高齢者世帯の6割を超えていること、地域包括ケアシステムの紹介などがありました。


続く 「セッション2」(ケアが必要な人の食をどう守るか/支えるか) では、作家の大野更紗さん、日本ALS協会理事・NPO法人さくら会理事の川口有美子さん、緩和ケア専門医・しんじょう医院院長の新城拓也さんからそれぞれご報告がありました。このセッションでは、これまでの高齢者への食事サービスという視点にとどまらず、難病の当事者、家族や支援団体、または末期ガン患者へのかかわりの中での食事のあり方にテーマを広げ、新しい視点で食を考えるきっかけになったと思います。


午後の 「セッション3」(食を関係づくりに生かすしくみとして) では、事例報告として横浜市栄区で活動をしているNPO法人積み木の理事長である後藤喜久子さんより、地域に必要なことに次々とチェレンジされてきたこの18年間についてご報告がありました。続いて、大阪市平野区で活動されているNPOスバル理事長の村居ブリギッテさんは貧困問題を抱えている方が多い地域で、少人数のスタッフながら250〜270食もの配食を昼・夜、365日展開されている例が報告されました。


千葉大学の清水洋行准教授の小まとめの後、東京ボランティア・市民活動センター所長の山崎美貴子よりまとめがありました。報告者のお二人が他人事でなく、自分のこととして取り組まれていること、今後ますます利用者の「個の原理」に立って地域を耕していくことや「地域」をどう変えていくかという新しいステージへ活動を発展させていく必要性の提案などがありました。


次回は大阪で12月15日にセミナーが開催予定とのことです。


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