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TVACニュース

(2016年9月9日 / 相談担当 )

レポート

2014年度(平成26年)相談窓口から

キーワード
相談 、 東京ボランティア・市民活動センター 、 TVAC 、 NPO

東京ボランティア・市民活動センター(TVAC)には、市民の方(個人)、ボランティアグループ、NPO、企業、行政機関、福祉施設、市民活動推進団体、マスコミなど、さまざまな方から多数のご相談・お問い合わせが寄せられています。

2014年度の相談記録件数は14,211件でした。

概要をご紹介します。


相談の半数以上はNPOから

1年間の相談件数(14211件)のうち、7690件がボランティアグループ(VG)やNPOからの相談で、全体の約54%を占めています。次いで、個人からの相談(2490件)、ボランティアセンターなどの市民活動を推進する機関(市民活動推進団体)からの相談(1790件)、企業からの相談(1393件)が寄せられています<図>。


団体からの相談

運営や事務の相談が多い。自助グループからの相談が増加。

VGやNPOなどの市民活動団体からは「グループをNPO法人にしたい」などの相談、団体の活動に「助成金を活用したい」「寄付を募る方法を知りたい」など活動資金に関する相談の他、「集まらない・続かないのが悩み」というボランティアの募集と受入に関する相談、ボランティアと(有給)スタッフの位置づけや役割分担、「この件は、誰が・どこで(何の会議で)決めればいいのか」という団体の意思決定についてなど、運営にかかわる多様な相談が寄せられました。

なかでも2014年度は、様々な生活課題や困難を抱えた方がたの活動、あるいは同じ体験や状況を共有した当事者自身による活動(自助グループ)の設立・運営相談が多く寄せられた1年でした。資金や活動場所に関する相談の他、「対象が少数者の活動に使える助成金の探し方」や「(対面が苦手なので)集まらなくてもできる自助グループのはじめ方」など、当事者活動ならではの相談もありました。


個人からの相談

「ボランティア活動を探している」「グループをつくりたい」相談が多い。

個人からの相談のうち、22.4%(558件)が「ボランティア活動を探している」「ボランティアのはじめ方がわからない」という相談です。特に、特定の活動を探すのではなく「いろんな活動を知りたい」方や、「いきなり施設やNPOに行くのは不安……」という方が多く来所されています。

また、「これまでの経験を活かしてボランティアグループをつくりたい」、「仲間と一緒にNPO法人を立ち上げて事業をやりたい」、「活動するには法人になる必要があるのか」という相談も多数寄せられました。

さらに、ご自身の生活の困りごとが制度等では対象外なために「対応してくれるNPOを探したい」相談など、多岐に渡った相談が届いています。



相談内容 団体の運営や活動に関する相談が7,500件

TVACに寄せられるもっとも多い相談は、市民活動、団体の設立・運営、法人化などに関する相談(活動相談)で、全体の52.8%(7502件)でした。次いで、TVAC事業に関するもの(1415件)、社会貢献活動に関する相談(1125件)、市民活動に関する情報を求める相談(798件)となり、ボランティア活動を希望する方からの相談は631件でした。次に、主な相談内容を紹介します。


市民活動、団体の設立・運営、法人化の相談(活動相談)(52・8%)

活動相談(7502件)のほとんどがVGやNPOからの相談(5710件)です。

NPO法人に関係する相談は、「決算って何するの?」「総会を開催する手順は?」など、実務に関するものが多く寄せられています(NPO法人に関する相談は4838件)。2012年の法改正を機に増加している認定NPO法人に関する相談も多数あり(NPO法人に関する相談のうち404件)、認定申請だけでなく、クラウドファンディングでの資金調達に関する相談(寄付に算入できるのか等)、認定後の手続きや運営に関するお悩み(事務の負担が増えた、認定要件の維持が難しい等)などがありました。

また、法人格の有無や団体の規模に関わらず、「講師等に謝礼を支払った場合の処理」や、「事務局をアルバイトでお願いすることにした場合の手続き」など、税務や労務に関係する相談がありました。

法人化を検討する団体などからは「NPO法人の設立手続きが知りたい」相談の他、「一般社団法人との比較がしたい」「自分たちに適した法人格をどう選べばよいか」などの相談が多数ありました。なかには周囲から「いい取り組みだから法人になった方がいい」と勧められて来所するケースも少なくありません。「本当に法人格は必要なのか」と迷っている場合には、法人化に伴う義務や事務の負担を踏まえ、慎重に検討することになります。そのうえで、それぞれの「法人格」が持つ意味(NPO法人であれば非営利性・公益性・市民性・参加など)を確認し、自分たちのミッションに合った法人格を選択したいと考える団体が増えているようです。

社会貢献活動に関する相談(7・9%)

企業や社員の自主グループからの、社会貢献活動の企画や運営に関する相談です(1125件)。「他社の取り組み事例を知りたい」、「社員のボランティア活動を受け入れてくれるNPOを探している」などの相談に加え、「事業で協働するNPOを探したい」「寄付をする団体を探している」相談もあります。2014年度は、社員向けのボランティア講座の実施、プロボノ(職業上のスキルや専門的知識を生かした活動)など、多様な取り組みに関する相談が寄せられました。


ボランティア活動希望(4・4%)

ボランティア活動を希望する方からの相談(631件)のほとんどが個人からの相談です。主な内容は「ボランティア活動に参加したい」「××に関する活動を探している」というものですが、なかでも「やりたい活動分野が決まっていない」「どんな活動があるのか知りたい」方がもっとも多く217件でした。

特にボランティア活動を探すのが初めての方からは「活動先の雰囲気を知りたい」「まずは1回の体験をしてみたい」という声が多く聞かれました。裏を返せば、ボランティアを募りたいNPOや施設等の団体にとっては、募集記事の中で活動の雰囲気を伝える工夫をしたり、説明会や見学会を開催したり、イベント等における1日ボランティアを企画することがボランティア募集の秘訣になると言えます。

また、語学・スポーツなどの特技や、デザイン・経理などの専門スキルを生かせる活動を探す相談、ダンスや音楽のグループから「仲間と一緒に福祉施設を訪問して、利用者の皆さんと一緒に楽しみたい」という相談もあります。なかには、施設や団体が募集している既存のボランティアプログラムには該当しない場合もありますが、自分自身の興味関心やライフスタイルに沿ったものを「こんな活動がしたいです・できます」と先方に提案して交渉し、新たな活動を生み出すことになった相談もありました。



2014年度は、他の専門機関の研修に積極的に参加するなど相談員のスキルアップにも取り組みました。TVACでは、今後もさまざまなケースに対応できるよう、情報の収集・分析と相談業務の強化をはかって参ります。また、相談内容の傾向から団体の抱える課題や市民の活動ニーズを把握し、市民活動を取り巻く状況の変化を読み取りながら、センター事業に反映させていきます。


文:森玲子(相談担当専門員)


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