(2017年3月24日 / TVAC )
2017年度ボランティア・市民活動支援総合基金
「ゆめ応援ファンド」助成 選考結果
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2017年度年ボランティア・市民活動総合基金「ゆめ応援ファンド」助成については、90件の申請があり、選考の結果、新たに19団体に助成が決定しました。加えて2015年度からの助成決定団体のうち1団体への継続助成(3年目)、2016年度からの助成決定団体のうち2団体への継続助成(2年目)、合計で22団体に助成が決定しました。
今回の募集に際しては、加えて、開発的(新しい)・発展的(広がる・深まる)内容や効果が期待できると評価された申請を優先的に助成対象としました。
互いの地域性を知り、交流を通じて今できることをじっくりと考える場をつくる活動、障がいをもつ方の家族など身近に関わっている方が抱える課題に寄り添う活動など、見えにくい課題に気づき、市民に広く伝え、ともに考えるきっかけをつくる取り組み、既存のサービスの網の目をくぐりぬけて、狭間におかれている人たちへの活動、様々な人たちや分野のつながりを意識した案件も高く評価されました。
また、本年度も引き続き「当事者グループ・セルフヘルプグループなど、同じ経験や体験のある者同士の会の活動やつどいの実施等」を助成対象の重点にしました。まずは、何かしらの理由で生きづらさを抱える人同士が集まって想いを共有する場の活動や、まだまだ地域の中では小さな声・マイノリティである活動を、互いに支え合いながら社会に向けて大きな声に変えていく活動など、今後ますます大切な市民活動の1つになっていくと考え、選考においても評価を高くしました。この重点テーマに当てはまる活動として申請があったのは14件でした。うち9件に今回助成が決定しています。
一方で、すでに取り組まれている活動と同様の内容の申請や、事業の維持を目的とした財源補てん・代替的なもの、運営費への充当、記載されている目的に対して具体的な計画や費用の見積りが理解しにくいもの、助成終了後の展開について予定されていないものなどは後順位となりました。また、申請書の枠を大幅に超えているもの、申請事業が複数あるものなど、選考の対象外となる申請もいくつか見られました。
配分委員会では小さな団体であっても、会費収入や参加費収入など、自分たち自身で新しい仲間とつながりながら財源を得る努力をしているかどうか、についても注目されました。助成金は、一時的な収入でしかありません。安定的・継続的に団体を運営していくためには、会費や参加費を集めるなどの方法で収入を得ることも一つの方法です。今回の申請の中にも、助成金が得られなかったり、助成が終了した場合も、そういった方法で申請事業が実現可能と思われるものがいくつかありました。助成金の申請を通じて、助成終了後の事業継続や団体の運営など、発展のためのよりよい助成金の活用について考えていただければと思います。
「ゆめ応援ファンド」についてはこちらでご説明しています。
2017年度ボランティア・市民活動支援総合基金「ゆめ応援ファンド」 助成先 22団体
2017年度新規助成分 19団体
*団体名 | *所在地 | *助成内容 | *助成額 | |
赤ちゃんとママの防災講座 | 中野区 | 「赤ちゃんとママの防災講座と自助グループ作り3回コース」の開催 | 54,000 | |
あらかわシングルマザーサポートネットワーク | 荒川区 | シングルマザー地域ネットワークづくり | 105,000 | |
NPO法人アトピーを良くしたい | 目黒区 | アトピーセルフケアコース | 410,000 | |
NPO法人両育ワールド | 渋谷区 | 生きづらさを抱える人々と健常者との垣根を低くし、多様性について考えるきっかけづくり「THINK UNIVERSAL」 | 360,000 | |
NPO法人子育てkitchenグループ | 文京区 | 乳幼児ママのための子育て&共助力アップ連続講座〜地域でのSOSを共有し、安心して暮らせる社会づくりのために〜 | 392,000 | |
黄金ネットワーク | 小金井市 | 父親だからできる、地域の障がい児支援と地域連携 | 250,000 | |
おおきなき | 大田区 | コンピューターアクセス用視線入力装置ツール(Tobii PCEye Mini) | 302,000 | |
特別養子縁組グミの会 | 豊島区 | 当事者交流会と子育て支援 | 362,000 | |
精神障害当事者会ポルケ | 大田区 | 精神障害の当事者性を活かした共助人材の養成研修プログラム・序 | 233,000 | |
NPO法人楽の会 リーラ | 豊島区 | ひきこもり長期高齢化対応についての相談・学習会事業 | 240,000 | |
家で死ねるまちづくり はじめの一歩の会 | 中央区 | 「互いに語り合う会」地域展開事業 | 273,000 | |
働く女性の全国センター | 台東区 | 『命を削られないで生きる』冊子制作とモデルワークショップの開催 | 432,000 | |
キッチン図鑑 | 江東区 | 地域だんだんプロジェクト(市民学校づくりプロジェクト) | 232,000 | |
らっこの会 | 東村山市 | 発達障害のある人々(成人、児童)が自分たちの地域で生活するため実際に使える地域資源をつめ込んだ便利帳、リソースBOOK「TOMONI」作成事業 | 286,000 | |
NPO法人視覚障がい者ネットワークコトリナ | 国分寺市 | ロビーションフェアinコトリナ2017 | 122,000 | |
NPO法人マザーリーズ | 渋谷区 | 保育士の待遇改善に向けた取組(座談会開催、アンケート調査) | 306,000 | |
東村山市視覚障害者協会 | 東村山市 | プロジェクター、書画カメラ、無線LANユニット購入 | 180,000 | |
NPO法人車いす社会を考える会 | 世田谷区 | 『電動車アシスト車椅子で行動範囲を広げよう』キャンペーン | 166,000 | |
NPO法人江戸川・地域・共生を考える会 | 江戸川区 | 都市部の団地における富山型デイサービスの常設での開設に向けた挑戦(継続助成) | 380,000 |
2015年度からの継続助成分 1団体
*団体名 | *所在地 | *助成内容 | *助成額 |
フェイスコミュニティー | 大田区 | 若者リワークプログラム | ¥500,000 |
2016年度からの継続助成分 2団体
*団体名 | *所在地 | *助成内容 | *助成額 |
患者スピーカーバンク | 文京区 | 病気の経験を「社会に活かす」×「未来に生かす」プロジェクト | ¥300,000 |
輝くママのコミュニティ「himawari」 | 江東区 | ママの活躍する社会の仕組みを作るプロジェクト | ¥454,000 |
配分委員会委員
辻 浩(日本社会事業大学教授)
加納 高仁(東京都共同募金会常務理事)
田中 皓(助成財団センター専務理事)
長沼 豊(学習院大学教授)
岡林秀樹(損保ジャパン記念財団専務理事)
渡辺陽子(東京YWCA 財団管理部 企画課 マネージャー)
中塚範之(朝日新聞社史編修センター)
山崎美貴子(東京ボランティア・市民活動センター所長)