「NPO法人運営入門講座・実務講座2017」実務編のご報告

毎年、実務者を対象に行われるNPO法人運営実務講座を11月8日(水)、11月15日(水)、11月22日(水)全3回で開催しました。

少数精鋭の実務講座ですが、今回は平均30名の実務担当者の方々がNPO法人にまつわる特有の取引や事例から学ぶ労務のポイントや活動に関連する法律について、学習していただきました。ご受講ありがとうございます。

第1回「経理・税務～信頼されるNPOになるために」の講座風景

第1回は、「経理・税務～信頼されるNPOになるために～」をテーマに、会計を行う上でのNPO法上の3つの原則、勘定科目、活動計算書・貸借対照表・財産目録の意味や作り方、仕分けの仕方、助成金の返還の仕方の処理、ご質問をいただいた固定資産などについてお話いただきました。

税務では、法人税、給与・報酬にかかる税、住民税や消費税についてお話しいただき、法人税法上の収益事業について考えるポイントやそれぞれの税金の納付期限などの確認、ご説明いただきました。

第2回「労務～実例から学ぶ身近な労務」の講座風景

第2回は、「労務～実例から学ぶ身近な労務」をテーマに、労働者とはだれか、労働条件通知書の作成ポイントや労務に必要な書類についてお話しいただき、代表理事やボランティア、アルバイトスタッフなどNPOに関わるいろいろな人たちの労災保険・雇用保険など各種保険について、加入対象を整理していただきました。また、NPOで生じる労務の相談事例、例えば「事務所がバーチャルオフィスで通勤労災はどのようになるか」などを一つ一つご解説いただきました。

第3回「法務～知って得する活動と法律の関係」の講座風景

第3回目は、「法務～知って得する活動と法律の関係」をテーマにNPO法人が活動の上で抵触しがちな法律、その意味合いをご説明していただきました。法的責任や社会的責任、ほんの一握りあるNPOの紛争について、紛争を予防するために気をつけることを事例をまじえてお話しいただきました。事例から、複数に関わる法令違反やNPO側の対応のまずさがどこにあったか、市民への説明のタイミングなどもご解説していただきました。

受講生のみなさんは、実務担当ということで、ご自身の活動に関わる具体的な質問があがり、活発な意見交換の場となりました。

アンケート結果は、各回ごと全体ともに満足度が高く、各回の講師への感謝のお言葉が添えられていました。

いただいたご感想は、「全体像がわかりやすかった」「具体的な例が経験者にはとてもわかりやすかった」「専門用語がたくさんでてきて難しかった」「NPOに実際に関わっている先生なので安心感があった」「活動中に悩んでいたとことがきけてよかった」・・・など、たくさんのご感想をいただきました。

みなさんの印象に強く残った点は、事業者としての責任や専門家への相談の必要性をお感じいただけたようでした。

4時間の長丁場にもかかわらず、ご受講いただきましたみなさん本当にありがとうございました。

ご受講いただきましたみなさんの感想を元に、講師、スタッフと振り返りをし、次回の開催がより良いものになるよう努力していこうと思います。

次回の開催も楽しみにしていてくださいね。