(2019年3月22日 / ゆめ応援ファンド担当 )
2019年度ボランティア・市民活動総合基金「ゆめ応援ファンド」助成決定について
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2019年度ボランティア・市民活動総合基金「ゆめ応援ファンド」助成については、合計124件の申請があり、選考の結果、新たに18団体への助成を決定しました。加えて2017年度からの助成決定団体のうち1団体への継続助成(3年目)、2018年度からの助成決定団体のうち2団体への継続助成(2年目)を含め、合計で21団体に助成が決定しました。
今回の募集に際しては、本年度も引き続き「当事者グループ・セルフヘルプグループなど、同じ経験や体験のある者同士の会の活動やつどいの実施等」を助成対象の重点にしました。
あわせて、今年度も開発的(新しい)・発展的(広がる・深まる)内容や効果が期待できると評価された申請も選考において重視しました。
今年度は、昨年度に比べて1.3倍の申請をいただきました。その中でも、当事者活動として申請いただいた団体は18団体あり、7団体に助成をしています。今回は特に障害・難病当事者およびその家族や支援者からの申請が多くありましたが、それ以外にも、今後増加が予想される外国人の相談支援や、外国にルーツのある子どもへの支援、子どもや子育て中の親を地域の中で支えていく仕組み・居場所作り、地域の中の様々な課題、中でも緊迫している問題だけではなく、まだまだ認知度の低い課題、今後ますます増加が見込まれる課題に対して、大切な市民活動の1つになっていくと考え、選考においても評価を高くしました。
一方で、すでに団体として取り組まれている活動と同様の内容の申請や、事業の維持を目的とした財源補てん・代替的なもの、運営費への充当、記載されている目的に対して具体的な計画や費用の見積りが理解しにくいもの、助成終了後の展開について予定されていないものなどは後順位となりました。
あわせて配分委員会では、小さな団体であって、会費収入や参加費収入など、自分たち自身で新しい仲間とつながりながら財源を得る努力をしている団体を支援したいという想いから、既にたくさんの支援者がいる団体であったり、逆に助成金頼みの不安定な運営、計画をしている団体については後順位となりました。
助成金は、一時的な収入でしかありません。安定的・継続的に団体を運営していくためには、会費や参加費を集めるなどの方法で収入を得ることも一つの方法です。
今回の申請の中にも、助成金が得られなかったり、助成が終了した場合も、そういった方法で申請事業が実現可能と思われるものがいくつかありました。助成金の申請を通じて、助成終了後の事業継続や団体の運営など、発展のためのよりよい助成金の活用について考えていただければと思います。
「ゆめ応援ファンド」についてはこちらでご説明しています。
2019年度ボランティア・市民活動支援総合基金「ゆめ応援ファンド」 助成先 21団体
2019年度新規助成分18団体
団体名 | 所在地 | 助成内容 | 助成額(円) |
特定非営利活動法人あした場 | 荒川区 | 病児・障害児家族の地域生活を支える活動 | 370,000 |
「すくすく」網膜芽細胞腫の子どもを持つ家族の会 | 千葉県船橋市 | 第4回 網膜芽細胞腫の早期発見のための啓発ポスター全国配布事業 | 500,000 |
言の葉の会 | 小金井市 | 「場面緘黙体験記集」の制作 | 231,000 |
マイノリティ先生実行委員会 | 世田谷区 | マイノリティ先生~俺みたいのだっているんだぜ~ ブックレットの作成・発行 | 500,000 |
特定非営利活動法人POSSE | 世田谷区 | 外国人労働者のための相談窓口の開設 | 500,000 |
glolab(継続助成) | 品川区 | 外国ルーツの若者が自らキャリアを考えるためのコミュニティづくりプロジェクト | 311,000 |
おむすび食堂 | 町田市 | おむすび食堂×防災訓練 | 496,000 |
訪問大学おおきなき | 大田区 | 重度障害者用意思伝達装置レッツ・チャットと専用支持具 | 168,000 |
音訳百舌の会 | 葛飾区 | PCダイレクト録音の促進 | 200,000 |
登校拒否・不登校を考える東京の会 | 千代田区 | 東京の「不登校の子どもを持つ親の会」紹介ブック作成事業 | 300,000 |
子どもの居場所作り@府中 | 府中市 | 子ども食堂を学ぶ | 147,000 |
特定非営利活動法人シーボウル海の教室 | 目黒区 | 乳児・小児の心肺蘇生法練習用ダミー人形、AEDトレーナー購入 | 284,000 |
POTS and Dysautonomia Japan | 世田谷区 | 誤解されている病、POTSの理解を深めるための市民講座の開催 | 224,000 |
特定非営利活動法人そとぼーよ | 品川区 | 屋外型乳幼児親子ひろばスタッフ研修会 | 100,000 |
キラリっ子ファミリーカフェ | 立川市 | 自閉症&発達障害についてもっと知ってみよう! | 250,000 |
子ども学習サポートの会 | 世田谷区 | 日本語にルーツのある子供たちの学習サポート | 234,000 |
子育てリンクコミュニティ-Dear Mother | 立川市 | おやこほいくえん<親子で定期的・継続的に集えるしくみづくりプロジェクト> | 170,000 |
かつしか子ども食堂・居場所づくりネットワーク(継続助成) | 葛飾区 | 子ども食堂・子どもの居場所ネットワークを通した共生社会づくり | 498,000 |
(「継続助成」の記載がない場合は単年度で決定です。)
2017年度からの継続助成分 1団体
団体名 | 所在地 | 助成内容 | 助成額(円) |
特定非営利活動法人江戸川・地域・共生を考える会 | 江戸川区 | 都市部の団地における富山型デイサービスの常設での開設に向けた挑戦 | 150,000 |
2018年度からの継続助成分 2団体
団体名 | 所在地 | 助成内容 | 助成額(円) |
特定非営利活動法人里親子支援のアン基金プロジェクト | 世田谷区 | 里親・養親と子どもが地域で支え合うためのしくみづくりプロジェクト | 430,000 |
心育稲城 | 稲城市 | 発達障害児(未診断含む)をもつ親への支援事業 | 450,000 |
配分委員会委員
加納 高仁(東京都共同募金会常務理事)
田中 皓(助成財団センター専務理事)
長沼 豊(学習院大学教授)
齊藤ゆか(神奈川大学教授)
渡辺陽子(東京YWCA 財団管理部 企画課 マネージャー)
中塚範之(朝日新聞社史編修センター)
山崎美貴子(東京ボランティア・市民活動センター所長)