(2020年3月19日 / 基金助成係 )
2020年度ボランティア・市民活動総合基金「ゆめ応援ファンド」助成決定について
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2020年度ボランティア・市民活動総合基金「ゆめ応援ファンド」助成については、合計62件の申請があり、選考の結果、新たに10団体(うち5団体は当事者活動)への助成を決定しました。加えて2018年度からの助成決定団体のうち2団体への継続助成(3年目)、2019年度からの助成決定団体のうち2団体への継続助成(2年目)を含め、合計で14団体に助成が決定しました。
今回の募集に際しては、本年度も引き続き「当事者グループ・セルフヘルプグループなど、同じ経験や体験のある者同士の会の活動やつどいの実施等」を助成対象の重点にしました。当事者活動として申請いただいた団体は約3割の21団体ありました。
あわせて、今年度も開発的(新しい)・発展的(広がる・深まる)内容や効果が期待できると評価された申請も選考において重視しました。
内容としては、障害・難病当事者およびその家族や支援者からの申請、外国人の相談支援、外国にルーツのある子どもへの支援、子どもや子育て中の親を地域の中で支えていく仕組み・居場所作り、多様な性のあり方に関する社会の課題、虐待・暴力被害者支援、その他の地域の中にある様々な課題がありましたが、中でも緊迫している問題だけではなく、まだまだ認知度の低い課題、あるいは単一ではなく複合する要素が組み合わさることにより生じる課題、今後ますます増加が見込まれる課題に対して、大切な市民活動の1つになっていくと考え、選考においても評価を高くしました。
一方で、すでに団体として取り組まれている活動と同様の内容の申請や、事業の維持を目的とした財源補てん・代替的なもの、運営費への充当、記載されている目的に対して具体的な計画や費用の見積りが理解しにくいもの、助成終了後の展開について予定されていないものなどは後順位となりました。
あわせて配分委員会では、小さな団体であって、会費収入や参加費収入など、自分たち自身で新しい仲間とつながりながら財源を得る努力をしている団体を支援したいという想いから、既にたくさんの支援者がいる団体であったり、逆に助成金頼みの不安定な運営、計画をしている団体については後順位となりました。
助成金は、一時的な収入でしかありません。安定的・継続的に団体を運営していくためには、会費や参加費、寄付金集めを工夫するなど、安定的・継続的な収入を得ることも一つの方法です。
今回の申請の中にも、自主財源の工夫で、助成金に頼ることなく事業が実現可能と思われるものがいくつかありました。助成金の申請を通じて、助成終了後の事業継続や団体の運営など、発展のためのよりよい助成金の活用について考えていただければと思います。
「ゆめ応援ファンド」についてはこちらでご説明しています。
2020年度ボランティア・市民活動支援総合基金「ゆめ応援ファンド」 助成先 14団体
2020年度新規助成分10団体(順不同)
団体名 | 所在地 | 助成内容 | 助成額(円) |
カラフル@はーと | 中野区 | LGBT当事者向け性の健康(セクシュアルヘルス全般)に関する連続学習会 | 460,000 |
まちのおやこテーブル | 国分寺市 | 子育て家庭が知っておきたい子どもの発達段階の活かし方「家事は最高の親子の時間」ブックレット作成に向けた講座開催と作成 | 132,000 |
東京有閑倶楽部 (継続助成) | 品川区 | 妊婦さんも対象の育児交流サロン「心&おうちを整える~家族が笑顔になるために~」 | 163,000 |
NPO法人ぱお | 江戸川区 | 初めて障がい児・者に接する人向けのガイドブック制作・発行 | 395,000 |
多言語絵本の会RAINBOW (継続助成) | 目黒区 | 都内の図書館に多言語電子絵本のDVDを贈る | 445,000 |
オフィスウィンド | 国分寺市 | モラハラからの避難応援プロジェクト~効率よく安全に避難するための戦略会議~ | 70,000 |
助け合おう避難所の会 | 東久留米市 | 災害発生時開設される避難所でのスペシャルニーズを知り、支援の輪を広げよう | 325,000 |
ダイバーシティサッカー協会 | 大阪府大阪市 | ダイバーシティカップ2020 in 東京の開催 | 458,000 |
医療ケア児だって花火が見たい!実行委員会 | 板橋区 | 医療ケア児だって花火が見たい!プロジェクト | 412,000 |
カタルーベの会 (継続助成) | 中野区 | ひきこもり等生きづらさを抱える方を支えるしくみづくり | 372,000 |
(「継続助成」の記載がない場合は単年度での決定です。)
2018年度からの継続助成分 2団体
団体名 | 所在地 | 助成内容 | 助成額(円) |
特定非営利活動法人里親子支援のアン基金プロジェクト | 世田谷区 | 里親・養親と子どもが地域で支え合うためのしくみづくりプロジェクト | 500,000 |
心育稲城 | 稲城市 | 発達障害児(未診断含む)をもつ親への支援事業 | 440,000 |
2019年度からの継続助成分 2団体
団体名 | 所在地 | 助成内容 | 助成額(円) |
かつしか子ども食堂・居場所づくりネットワーク | 葛飾区 | 子ども食堂・子どもの居場所ネットワークを通した共生社会づくり | 500,000 |
glolab | 千葉県流山市 | 外国ルーツの若者が自らキャリアを考えるためのコミュニティづくりプロジェクト | 345,000 |
配分委員会委員(順不同・敬称略)
加納高仁(東京都共同募金会常務理事)
長沼 豊(学習院大学教授)
齊藤ゆか(神奈川大学教授)
渡辺陽子(東京YWCA 財団管理部 企画課 マネージャー)
図師真吾(公益財団法人 東急財団事務局長)
太田 健(公益財団法人キリン福祉財団常務理事)
山崎美貴子(東京ボランティア・市民活動センター所長)