(2023年10月26日 / 相談担当 )
「NPO法人運営入門講座2023」を開催しました
- キーワード
- NPO法 、 定款 、 理事・監事 、 経理・税金 、 多様な働き方・雇用
9月6日~10月18日、NPO法人運営入門講座(全7回)を開催しました(共催:NPO法人セイエン、協力:NPOのための弁護士ネットワーク)。NPO法人の基礎を集中的に学べるこの講座、今年度もNPO運営、法務、会計税務、労務の専門家の方々を講師にお招きしました。
第一回「NPO法人の設立・解散と定款」と第二回「NPO法人の年間運営」は、関口宏聡さん(NPO法人セイエン代表理事)に講師を担当いただきました。そもそもNPO法人とはどういうものなのかという理念的な内容から、設立するためには何が必要か、定款をどのようにつくるとよいのか、総会の開催方法、役員変更の手続きなど、NPO法人運営の実務についてお話いただきました。NPO法ができてから25年が経ち、この間にも数回、制度が改正されています。最新の情報をアップデートしておく必要を感じました。
第三回「役員の役割と責任」では、弁護士の日向寺司さん(NPOのための弁護士ネットワーク)に、NPO法人役員の法的地位・職務と役割・法的責任などについて解説いただきました。役員が経営にかかわる会社との取引や、事故が起きたときの責任の所在など、具体的な事例からわかりやすく学ぶことができました。
第四回と第五回では、NPO法人の会計と税務について、公認会計士・税理士の内藤純さんに講師を担当いただきました。第四回「はじめてのNPO法人会計」では、NPO法人会計基準、NPO法人に特有の取引など、第五回「はじめてのNPO法人税務」では、法人税、源泉徴収、消費税などについて、それぞれお話しいただきました。2023年10月からインボイス制度が始まりました。これまで税とは関係がなかった団体にとっても、条件によっては影響が出てくる可能性もあります。正しい知識を身につけて、適正な運営を心掛けたいものです。
第六回「NPOの人材~ボランティアから雇用まで」では、特定社会保険労務士の平塚綾子さんと関口宏聡さんから、雇用や業務委託をはじめとする働き方についてそれぞれお話しいただき、当センター専門員の森玲子からは、ボランティアを中心とするNPOへの多様なかかわり方について報告させていただきました。働き方については、制度で決められている部分以外にも、組織運営にかかわる部分をどのように考えるのか、それぞれの団体の実態に見合った形を整える必要を感じました。
第七回「はじめてのNPO法人労務」では引き続き平塚綾子さんから、人を雇用する際のポイントや注意事項などを解説していただきました。労務に関しても、社会保険や育児・介護休業など、制度の改正が続いており、最新の情報を得ておく必要があります。また、在宅ワークやハラスメント防止対策など、近年の新たな動きにも注目しておきたいです。
11月1日からは、NPO法人運営実務講座 2023もスタートします。経理、税務、法務について、より具体的で深く学びたい方々は、こちらもぜひご参加ください。
今回の運営講座とは別に、東京ボランティア・市民活動センターでは、NPO法人をはじめとする市民活動の個別運営相談を日常的に行っています。お気軽にお問い合わせください。