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(2024年4月4日 / TVAC )

TVACレポート

2024年3月21日「都内子ども食堂、子どもの食支援関係者向け学習交流会」を開催しました

キーワード
子ども食堂 地域食堂 若者支援

2024年3月21日「都内子ども食堂、子どもの食支援関係者向け学習交流会」を開催しました。

都内で子ども食堂の運営にかかわる方はもちろんこれから活動したい方や食支援以外の支援をされている方など合計43名の参加がありました。

今回は、「子ども食堂とよりそいの話し ~専門職じゃなくてもちょっと気にかけてあげられること~」を掲げ、2つの子ども食堂団体から特徴的な取組みを紹介していただきました。

事例紹介

1.「外国ルーツの方への食料支援と群馬県の現状」

NPO法人スマイルネットありがとう 鈴木アウレリオ氏

2.「歌舞伎町に駆け込む青少年へのよりそいについて」

公益財団法人日本駆け込み寺 助川聡史氏

NPO法人スマイルネットありがとう 鈴木アウレリオ氏は、ご自身も在日ブラジル人として日本で過ごしながら、外国籍の世帯に食料配布を行っています。ボランティアスタッフも、働きながら参加している外国ルーツの方々だそうです。食品提供先へはアウレリオさんがご自身でトラックを運転して取りに行かれています。企業からの助成金を受けて中古の冷凍トラックを手に入れることができてうれしかったとお話されていました。

インターネットを使ったりチラシを作ったりして周知をしなくても、外国の方のネットワーク(口コミ)で広まっていくそうです。時には、外国籍の方が近所の困っている日本人を連れてやってくることも。

食料配布にかかる費用は現在理事長の個人負担もあります。日本語が2割程度しかわからないことや、日本のルールがわからず、行政の支援を受けたり助成金を申請するのが難しい状況だそうです。

フードバンクを通じて、生活困窮・シングルマザー・環境問題・食品ロス問題のトライアングル問題の解決に取り組み、未来の笑顔あふれる社会の実現に寄与したいと思っていらっしゃるそうです。

公益財団法人日本駆け込み寺は、新宿区歌舞伎町に事務所を構えています。

2021年頃から歌舞伎町の東宝シネマ横、いわゆる「トー横」で青少年がらみの事件が新聞に載るようになりました。おなかいっぱいになれば悪いことはしないだろうとの思いから、2022年8月から「歌舞伎町みらいカフェ」をスタートさせました。

また、日本駆け込み寺では、歌舞伎町クリーンアップ隊(ゴミ拾い)を毎日実施しています。パトロールを兼ね、みらいカフェの場所や時間を教えたりしています。子どもたちから声をかけられ、一緒に清掃を手伝う場面もあるそうです。

歌舞伎町みらいカフェでは、「好きなものを、できたてで、みんなでたべる。」を大事にしています。苦手かもしれない野菜も、旬のものを付け合わせで出すと、おかわりする子どもも。旬を過ぎたら出さないというのも、旬のおいしさや、いつでも食べられるわけではないことを教えるきっかけにしています。

子どもたちとは、前回話した内容をできるだけ覚えておいたり、おいしいと言われたらありがとうと答えたり。困りごとは聞き出そうとしません。大人にはどうせ学校いけとか言われると思っている子が多いです。居場所として、心地よくまた来れる環境をつくり、だんだんと口を開いてくれたときに、話を聞くようにしているそうです。

ティックトックで情報を得て、特に若い女の子が歌舞伎町に来ています。性犯罪に巻き込まれることもあります。歌舞伎町に来ている子どもたちは、みなさんのお住いの区市町村から来ているかもしれない、そう考えると区市町村をまたいだ連携が必要です。個人情報・年齢によるつなぎ先の限定など、今後、民間でもどのようにつながれるかが課題です。今日のような勉強会などを通して連携できればと感じています。とお話がありました。

その後近隣の地域ごとにグループになり、情報交換を行いました。

お互いに質問しあったり、熱いお話は尽きないようでした。

この学習交流会を開催するにあたっては、企画メイトの皆さんと一緒に内容を考えました。あらためて、ありがとうございます。

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