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(2024年11月1日 / 相談担当 )

TVACレポート

「NPO法人運営入門講座2024」を開催しました

キーワード
特定非営利活動法人 、 組織運営 、 理事・監事 、 経理・税金 、 多様な働き方・雇用

9月4日~10月16日、NPO法人運営入門講座(全7回)を開催しました(共催:NPO法人セイエン、協力:NPOのための弁護士ネットワーク)。今年度もNPO運営、法務、会計税務、労務の専門家の方々を講師にお招きし、のべ134人の方々にお越しいただきました。ありがとうございました。

 定款と解散  役員の役割と責任  会計  労務

◆第一回「NPO法人の定款と解散」

関口宏聡氏(NPO法人セイエン代表理事)を講師に、NPOの社会的意義、NPO法人の定款、近年増えているNPO法人の終活(解散)にまつわるポイントなどをお話いただきました。企業や行政とは異なるNPOの役割などの理念的な内容から組織運営のヒントまで、包括的に理解する機会になりました。

◆第二回「役員の役割と責任」

弁護士の日向寺司氏(NPOのための弁護士ネットワーク)に、NPO法人役員の法的地位・職務と役割・法的責任などについて解説いただきました。旅行業法など運営に関連する法律の話や、事故が起きたときの責任の所在など、具体的な事例をもとにわかりやすく学びました。

◆第三回「はじめてのNPO法人会計」

公認会計士・税理士の内藤純氏に講師を担当いただきました。日常的な会計処理から決算書類作成の手順、NPO法人に特有の取引などについて、テキストをもとにお話いただきました。NPO法人の会計についての基本的な考え方を知ることができました。

◆第四回「NPOの人材~ボランティアから雇用まで」

当センター専門員の森玲子から、ボランティアをはじめとするNPOの人材についてお話した後、関口宏聡氏から業務委託などの多様な働き方について、特定社会保険労務士の平塚綾子氏から雇用についての基本について、それぞれ解説いただきました。制度で決められている部分以外にも、組織運営にかかわる働き方をどのように考えるのか、団体の実態に見合った形を整える必要を感じました。

◆第五回「はじめてのNPO法人労務」

平塚綾子氏から、人を雇用する際のポイントや注意事項などを、詳しく解説いただきました。労務に関しても、社会保険や育児・介護休業など、制度の改正が続いており、最新の情報を得ておく必要があります。今年11月から施行されるフリーランス新法についてのお話もありました。

◆第六回「はじめてのNPO法人税務」

内藤純氏より、法人税や消費税、講師謝礼にかかる源泉徴収など、法人運営に関係する税金について、テキストをもとにお話しいただきました。昨年10月からインボイス制度が開始されています。正しい知識を身につけて、適正な運営を心掛けたいものです。

◆第七回「NPO法人の年間運営」

関口宏聡氏を講師に、所轄庁や法務局に提出する書類や手続きなど、NPO法人運営にまつわるポイントについて学びました。それまでの6回分の復習もかねて、「年間スケジュール表」を使って、NPO法人の実務的な内容について、あらためて確認しました。

参加者の感想

「定款について漫然としか読めていなく」ということを本日、思い知りました。今日は具体に落としながらお話を聞けたので理解が深まりました。

法律と具体的事案とが豊富に紹介されていて、非常に理解しやすかった。NPO法と会社法との比較の説明も大変理解が進みやすいものでした。

事業費と管理費の案分割合の方法など、知りたいことを知ることができました。簿記知識はあったので、実務編をぜひ聞いてみたいです。

NPO法人で雇用するうえでの注意点やボランティアに対する考え方、または業務委託やフリーランス新法について話をきくことができてよかった。代表理事の取り扱いが労働者とは違う点があり、注意が必要だと感じた。

NPOと一般の会社の労働についてどんな違いがあるのか、どのように運用されているのか理解ができました。全く初心者でしたが、大変わかりやすかったです。

法人税と消費税とを分けて考えること、法人税における収益事業と消費税における事業収益の区別がつきました。

役員変更がなくても、2年に1度は手続きが必要なのは注意が必要だと思った。資料の「年間運営スケジュール」がわかりやすかった。

運営講座とは別に、東京ボランティア・市民活動センターでは、NPO法人をはじめとする市民活動の個別運営相談を日常的に行っています。お気軽にお問い合わせください。

https://www.tvac.or.jp/tvac/services.html#sev1

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