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(2024年12月19日 / 相談担当 )

TVACレポート

「セルフヘルプ・ グループからのメッセージ~きこう・はなそう・しりあおう~」を開催しました(2024年11月26日)

キーワード
当事者グループ 、 ピアサポート 、 中間支援 、 ボランティアセンター 、 社会福祉協議会

TVACでは、さまざまなセルフヘルプ・グループ(当事者団体、以下SHG)からのご相談を受けています。その中で、SHGの取り組みや、活動を進める上での課題が、社会に十分に周知されていないことを実感してきました。とくに、SHGにとって、ボランティア・市民活動センターをはじめとする中間支援組織とのつながりが薄く、運営や活動場所、運営資金などの困りごとがあったときに相談できる場所が少ない、という声もあがっていました。

そこで、中間支援組織がSHGへの理解を深め、お互いにとっての交流の場づくりを目的として、11月26日、「セルフヘルプ・ グループからのメッセージ~きこう・はなそう・しりあおう~」を開催しました。当日は、SHG、ボランティア・市民活動センター、男女共同参画センターの職員など22名が参加しました。

 cocone  みどる、コーダえん

前半は、3つのSHGから、グループが立ち上がったきっかけ、運営についての工夫や苦労していることなどをお話しいただき、後半では、参加者がグループに分かれて、SHGメンバーが各グループをまわる形で、質疑応答や交流の時間を設けました。

◆コーダえん:聴覚障害の親をもつ聞こえる人たち、コーダの自助グループ

メンバーの村下さん、馬場さんからは、それぞれが家族の中で育ってきた背景、「活動のための活動」ではなく自分たちが無理なく楽しめる持続可能な運営にいたった経緯、コーダという枠組みにとらわれない生き方などについてお話いただきました。

◆「みどる」中高年発達障害当事者会:40歳以上の発達障害を自覚している方を対象にした自助会

代表の山瀬さんからは、10年前は知りたい情報がなかなか見つからなかったが、「みどる」が情報交換や相談の両方を担う活動になっていること、公共施設を借りる際に区内在住者などの制約があり難しい現状などについてお話いただきました。

◆cocone(小金井ひきこもり家族会):小金井市のひきこもり当事者とその家族のピアサポート

メンバーの伊藤さん、塚田さん、近藤さんからは、地元の小金井市社会福祉協議会の紹介でメンバー同士が出会い、他のSHGと連携しながら地元で集まれる場ができた経緯、学習会をとおして得られる情報が一人ひとりの力になっている現状などをお話いただきました。

 GW  ホワイトボード

後半では、参加者が小グループに分かれて質疑応答を交わしました。中間支援組織からは、SHGがどのようなことに悩んでいるのか知ることができた、相談者に情報提供するためにSHGの活動内容や雰囲気を知るべきと思った、などの感想がありました。一方でSHGからは、他団体の話が参考になった、敷居の高さが取っ払われた気持ちになれたなどの声をいただきました。

◆参加者からの感想

当事者団体の悩み(広報、頑張りすぎて疲れてしまう)を聞くことができて良かったです。各団体、テーマや活動の方向性が違い、団体の数があることが参加者の希望につながると感じました。ありがとうございました。

たくさんのお話、情報にふれることができました。気づきがたくさんある反面、これをどう活かしていけるのか、自分にできることは何かを考えていきたいです。

それぞれの会の活動への思い、運営の様子などを聞くことができて大きな学びになった。「団体が、メンバーがどのようにしていきたいか」が非常に重要だと感じた。色々なカラーのグループがどんどん増えていくことが理想だと思った。

ボランティアセンターとしてできることややってほしいことなど、ざっくばらんなご意見をいただきながら一緒にセルフヘルプ・グループが活動しやすい場、関わりを目指していきたいです。

他団体の方と交流ができ、新鮮でした。中間支援組織のみなさまに、常日頃、感じていることをお伝えすることができて良かったです。

敷居が高いのではないかというイメージのあった組織との関わり方の壁を取っ払っていただけたような気持ちになりました。色々な気づきも得られて勉強になりました。

ご多忙な中でお集りいただいた皆さん、ありがとうございました。当センターでは今後も、SHGの運営にまつわるご相談を行っています。お気軽にお問合せください。

東京ボランティア・市民活動センター「セルフヘルプという力」

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