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(2006年11月5日 / TVAC )

TVACレポート

2006年・帰宅困難者徒歩帰宅訓練レポート(その1)

キーワード
災害 、 帰宅困難者

画像写真提供・東京災害ボランティアネットワーク

画像写真提供・東京災害ボランティアネットワーク

画像写真提供・東京災害ボランティアネットワーク


大規模災害が起きると、普段使い慣れた鉄道やバスなどの交通機関がストップするといわれています。その時、人びとはどのような行動をとるのでしょうか?


こんなデータがあります。先ごろ東京都が実施したアンケート調査によると、「大きな地震によって、電車が停止し、自動車利用も禁止になった場合、あなたはまずはじめにどのような行動をとりますか」という質問に、このような回答がよせられました。




なんとしても自宅に帰ろうと努力する32.5%
しばらくその場にとどまって様子を見る37.0%
近くの駅に行って様子を見る8.3%
移動するのはあきらめるが、連絡を取ろうと努力する21.1%
その他1.1%
合計100.0%


⇒『首都直下地震による東京の被害想定 報告書』(平成18年5月・東京都総務局)より




この結果からもわかるように、災害時には負傷者だけではなく、多くの帰宅困難者が発生するとみられています。その数は都内だけでも約392万人と予想されています。


網の目のような交通網のおかげにより、普段は不便を感じることのない「移動」そして「帰宅」。しかしいざ災害が発生して徒歩で帰らざるを得なくなった場合、私たちは一体、どうすればいいのでしょう。そして、徒歩での帰宅とは、どのくらい大変なものなのでしょうか。


そうした災害場面を想定した訓練を市民主体で行おうと、東京災害ボランティアネットワーク(東災ボ)では毎年、帰宅困難者徒歩帰宅訓練を開催しています。都心から十数キロのコースを歩きながら市民一人ひとりの防災意識を高めようという目的のこの訓練では、東災ボに参加するボランティアグループや市民活動団体、NPO、NGO、生協、社会福祉協議会、ボランティア・市民活動センター、企業や行政などが協力して行われています。


昨年の東京・埼玉間の帰宅訓練に続き、今年は東京・日比谷公園から神奈川・川崎市中原区までの区間約16キロを歩きました。集まった参加者は、子どもから高齢者まで500人以上。途中、エイドステーションといわれる場所で水分や食料の補給、災害状況の情報を受け取りながら、約5時間をかけて目的地に到着しました。普段なら電車で、30分もかからない距離です。


多くの参加者からは、「歩くことが予想外に疲れることだと思わなかった」「エイドステーション間の距離が離れている区間ではたいへんだった」などがという感想が聞かれました。(つづく)


(次回は、当日現場で参加したスタッフからのレポートを掲載します)




関連リンク

⇒2006年度防災訓練 帰宅困難者徒歩帰宅訓練(開催要綱)


⇒徒歩帰宅訓練コース(JPEG形式・220KB)





《本件のお問合せ先》

東京災害ボランティアネットワーク

〒162-0823 東京都新宿区神楽河岸1-1

東京ボランティア・市民活動センター気付

TEL:03-3235-1171 FAX:03-3235-0050

火〜土曜/午前9時〜午後9時、日曜/午前9時〜午後5時(月曜・祝日はお休み)




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