(2007年4月10日 / 八木亜紀子 )
インドネシアの幸せおやつ
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とある仕事でインドネシアに行ってきました。
ジャワ島のとある村に5日間ほど泊まり、毎日おいしい家庭料理をおなかいっぱい食べさせてもらいました。
右の写真は、常備されているおやつの数々。これが常に居間においてあり、好きなときに好きなだけつまむことができます。
真ん中は見ての通りのバナナ(インドネシア語ではピサン)。小ぶりで甘いバナナはいくらでも食べられるおいしさ。バナナの左側のお皿の中は「バラバラ」という名前のかき揚げです。野菜が入った「バラバラ」は、日本のかき揚げとそっくりですが、こちらではおやつとしても食べます。家庭によってその味付けが異なり、時々「はっ」とするようなおいしい「バラバラ」に出会えます。

後ろにずらっと並ぶタッパーの中には「クルプック」という名前の各種おせんべいが入っています。米やバナナ、キャッサバなどをカリカリに揚げたスナックで、軽い塩味が後をひきます。
「クルプック」はおやつとしてだけでなく、食事時にも欠かせません。食事時は、キャッサバの粉などを揚げたふわっとした「クルプック」をお米の上に乗せて、食事の合間にパリパリと食べます。
お米が入ったおひつの隣に、「クルプック」が大量に入った大きなタッパー。これが食事時の定番の光景です。
ちなみに、この「クルプック」も各家庭で手づくりしているので、その味や食感は家によって様々です。

ご覧のように、インドネシアの主食はお米です。
わたしが行った村では、斜面を棚田にしてお米をつくっていました。バナナや椰子の木がなければ、日本を思い起こさせるような田園風景が広がります。熱帯のインドネシアでは、場所によっては1年に2〜3回も米を収穫することができるそうで、収穫をしつつ、となりでは田植えが進行中、というちょっと驚くような光景を見ることができます。

この田んぼの横では、カモが飼われて、ガアガアと走り回っています。
このカモは何のためにいるのでしょうか・・?
見ると、この田んぼをやっているお父さんが、カモに近づき、ぱっと片手で2羽捕まえ、田んぼに放ちました。
そう、カモに田んぼの虫や草を食べてもらって、ついでに元気に泳ぎ回って糞をしてもらうという・・これはまさに「合鴨農法」。偶然にやっているのか、あえて取り組んでいるのか?尋ねてみましたが、はにかんだような笑顔がかえってきただけで、真相は分かりませんでした。