災害ボランティア活動に役立つページ
このページでは、災害時のボランティア活動で役立つ情報をまとめています。
皆さんの善意の気持ちが被災者の方により良い形で届くよう、以下の内容をご覧いただき、活動いただければと思います。
◆被災地に行かずにできる活動
寄付活動
被災地に行かずにできる活動のうち、最も手軽にできるものに寄付活動があります。寄付と言っても、さまざまな寄付の方法や種類がありますので、自分にあった寄付を考えて頂きたいと思います。
<寄附の種類>
①義援金
・義援金は、被災者に直接渡されるお金です。
・日本赤十字社や赤い羽根共同募金などが集めます。被災地の自治体に配分委員会が設置され、被災者に配布されます。
②支援金
・支援金とは、被災地で活動を行うボランティア団体等に渡されるお金です。
・ボランティア団体等が支援金を使ってさまざまな支援活動を行います。
③ふるさと納税による自治体支援
・ふるさと納税の制度を利用した寄付で、自治体の復興財源等に使われるお金です。
・自治体に直接届くことで、寄付に込めた想いを迅速かつ直接的に反映させられます。
・ポータルサイトが整っているので、手続きも簡単です。
<寄付の方法>
①募金を行っている団体に寄付する
・災害時に募金を行っている団体は以下の通りです。
※これ以外にも寄付を募っている団体はたくさんあります。ご自身が支援したい活動を行っている団体などを調べてみましょう。
<義援金>
・被災地の都道府県、市町村
・日本赤十字社
・中央共同募金会
<支援金>
・中央共同募金会 ※「災害ボランティア・NPO活動サポート募金」
・ジャパン・プラットフォーム
・日本財団
<ふるさと納税ポータルサイト>
・ふるさとチョイス
・さとふる
・ふるなび
②自分たちで「寄付」を集める
・寄付をするだけでなく、自分たちで寄付を集めることもできます。
・1人が寄付するより、より多くの人の寄付を集めたほうが被災者にたくさんの支援が届きます。
・下記のページに、さまざまな方法で寄付を集めるための方法を掲載しています。
自分たちで「寄付」を集めるための8つのステップ(TVAC hp)
被災地の物品を買う
災害が起きると被災地の特産品や製品等を生産、販売することが一時的に困難になります。
その後、復旧がすすむにつれ、仕事が再開したり、日常生活を少しずつ取り戻していくことになりますが、十分な職員体制が取れなかったり、風評被害が出たりして、思うように製品が販売できなくなることがあります。
<被災地のモノの購入>
・被災地の特産品や製品を購入する
・被災者が作った手作り品等を購入する(仮設住宅等のサロンで被災者が作成した手作り品など)
物品の購入は単なる金銭的な支援だけではありません。被災者が自分自身で生活を立て直していく支援として、また、何より自分たちが作ったものが売れたという喜びにつながります。
また、復旧活動が終わった後、被災地に観光に行くことも被災地の支援になります。
物資の送付
被災地では一時的にモノがなくなるので、物資送付はとても重要な支援です。しかし、気をつけないと物資は被災地をおそう第二の災害となってしまいます。
<救援物資を送る前に知っておきたいこと>
・民間の配送の場合、交通規制等により宛先に届くのに長い時間がかかる場合がある。
・物資は受け取ってから配布されるまでに時間がかかる。
(大量に送られてくる箱を空けて中身を確認後、他に送られてきた物資を含め、食品類、衣類類、その他生活物資、サイズ、季節、男女、大きさ等に分類が必要)
※そのため、大量の物資が被災地に届く頃には物資不足が解消されており、大量に物資が余る場合もあります。
<送るときに気をつけること>
・「◯◯避難所宛」「◯◯市宛」など顔の見えない人に送るのはやめ、顔が分かり連絡の取れる人に送る。
・物資を受け付けている場合、ダンボールの中に何が入っているのか外から分かる形で送る。
また、できるだけ、1つのダンボールに1種類のものをいれる。
(参考)"思いやり"ある「物の寄付」の仕方(TVAC hp)
・消費期限の近いものや古着などは送らない。
※過去の災害では物資が大量に届きすぎて、お金を払って何年も保管していたケースもあります。
※行政職員が物資の仕分けに忙殺され、行政本来の災害対応ができなかったケースがあります。
救援物資の送付方法として一番良いのは、物資を直接持っていって必要とされるところに配ることです。
被災地のモノのニーズは刻一刻と変わります。せっかくの善意が被災地の負担になってしまわないよう、物資送付には配慮したいものです。
<参考>
被災地が必要なものをリストアップし、寄付者が購入することで必要なものが必要な時に過不足なく届けられるサービスもあります。
・Amazon「ほしいものリスト」
・Sumart Supply
◆被災地に行って活動する
被災地に行く前に
1.情報収集
被災地に行く前にかならず最新の情報を収集しましょう。
※現地への電話での問合せはなるべく控え、WEBを中心に情報収集します。
①被害状況の確認
・どの地域に大きな被害が出ているのかホームページ等を中心に情報を収集する
・電気・水道等の復旧状況を確認する
・コンビニや店舗の空き状況を確認する
※災害時には、ボラ市民ウェブの「緊急情報」にも被災地の状況等を掲載します。
②ボランティア受入れ先の情報(災害ボランティアセンター等)
・ボランティアの受入れを行っている団体の受入れ内容や条件を確認する。
※被災地の災害ボランティアセンターやNPO・NGO等の団体などでボランティアの受入れが行われます。
※災害時には、ボラ市民ウェブの「緊急情報」にボランティア受け入れ先一覧を掲載します。
<参考資料> ③交通・道路情報、宿泊場所の確認 ④二次災害の危険性の確認 ボランティアツアーを実施する場合には、下記のページもご覧ください。
災害ボランティアセンターって何?(YouTube)
災害ボランティアセンターってなあに? 災害ボランティアセンターの概要・歴史などを解説した動画です。
※都内南多摩ブロックの社会福祉協議会が作成した動画です
・活動先までの交通手段を確認する(災害時には道路の寸断や交通規制が行われます)。
・活動先での駐車場の有無を確認する。
・宿泊場所を確保する。
※被災地では渋滞が起こりがちです。公共交通手段を活用するか、知り合いで乗り合わせるなど工夫をしましょう。
※宿泊場所が避難所になったり、復旧業者・行政・マスコミ等により宿泊場所の空きが少なくなることがあります。
・余震や噴火、土砂災害など二次災害の危険性の確認(気象庁の情報を確認)。
・活動中にどのような事故が起きているのか確認(被災地の災害ボランティアセンター等のページを確認)
◯災害時のボランティアツアーに関する諸注意
https://www.tvac.or.jp/news/501412.服装や持ち物の準備
①受入れ団体のホームページの確認
(当然ですが、災害の種類や活動内容によって持ち物は変わります。)
※東日本大震災の際に必要になった服装、持ち物は下記のとおりです。
活動しやすい服装/長袖長ズボン(作業着として)/タオル/マスク(場合によっては防塵マスク)/ゴーグル/軍手/健康保険証/雨具/長靴とプロテクトソール(釘踏み抜き防止中敷き)/(お持ちの方は)ヘルメット/帽子/着替え/常備薬・救急セット/食事/水分
※なお、水害時の泥出しのボランティア活動では下記のような服装でボランティア活動を行うことが一般的です。
<参考>
水害ボランティア作業マニュアル(レスキューストックヤードhp・pdfファイル)
②被災建築物のアスベストに注意する
災害時には建物の倒壊・損壊により、アスベストを含む建材が露出している可能性があります。アスベストは戸建て住宅等にも使われており、目視ではアスベストの有無が判断できません。飛散したアスベストを吸い込むことによる健康被害から身を守るため、以下に気を付けましょう。
○防じんマスク(粒子捕集効率95%以上)を持参する。
○倒壊・損壊建物付近で作業等を行う場合は、正しい装着方法で防じんマスクを着用する。
詳しくは、以下のチラシをご覧ください。
被災建築物のアスベストにご注意ください!(東京都環境局)
3.ボランティア保険(天災コース)への加入
・ボランティア活動中の事故(自身の怪我や他者への損害等)を対象としたボランティア保険があります。
・地震や噴火、津波等による怪我は「基本コース」では対象とならず、「天災コース」に加入する必要があります。
・保険の内容については、下記のページをご覧ください。
ボランティア保険(東京福祉企画hp)
・できるだけ、被災地に行く前に、ボランティア保険に加入しましょう。
【加入の手順はこちら】
ボランティア保険(天災コース)
・都内では下記のセンターでボランティア保険に加入できます。
東京都社会福祉協議会(東社協)ボランティア・行事保険 受付窓口一覧
災害ボランティア活動を行うときの服装や心得ってどうすればいいんだろう? 災害ボランティア活動を行う上での心得を説明した動画です。
※都内南多摩ブロックの社会福祉協議会が作成した動画です
被災地での活動の心構え
被災地でのボランティア活動は、通常のボランティア活動と共通する点も多くあるものの、非常時という点で、特に気をつけなければならないこともあります。ここでは、被災地で活動する際の心構えをお伝えします。
1.「災害」とは何か
災害は「いのち」が奪われること
大きな災害が発生すると亡くなられる方や行方不明になる方が出てしまいます。
ボランティアは、そのような場所に行くことになります。
接する方々は、もしかすると、ご家族や親戚、友人など大切な方々が亡くなっているかもしれません。
災害は「くらし」が壊されること
災害は暮らしの仕方も大きく変えてしまいます。
住む場所がなくなった方、避難指示により地元に戻れない方、職場を失った方、
多くの方がそのような状況に追い込まれます。
このように、被災地での災害ボランティア活動は環境的にも内容的にも厳しい活動になることがあります。
また、一人のボランティアができることは限られています。
被災者のくらしを取り戻すほんの一部しかお手伝いができません。
しかし、行政による制度の支援だけでなく、一人の市民が被災者のことを想って行動することが、
被災者が復興に向けた一歩を踏み出すための元気と勇気をもつことにつながる、と信じています。
2.災害時のボランティア活動の姿勢
1)被災された方と十分にコミュニケーションを取って活動しましょう。
・被災された方と十分に話をしながら活動する。
・作業系の活動の場合、作業のみに没頭しないようにする。
・目の前のひとりへの関わりを大事に活動する。
(過去にはこんなことがありました)
「がれき」の片付けを行う活動で、ボランティアが「いらないモノ」と判断して捨ててしまったものが、被災者にとってとても大事な思い出の品だったことが後で分かり、被災者を傷つけてしまった。
被災された方から「泥出しはね、そんなに早く進まなくても大丈夫。ぼちぼちやるから。それよりも、こうやって、遠くからたくさんの人が来てくれることが本当に嬉しい。明日も頑張ろうという気持ちになるよ」という言葉をかけられた。
数か月後に被災地に行ったときに「最初は、被災した家を見て、もうこの家には住むのを諦めようと思った。でも、ボランティアのみんなが一生懸命やってくれる姿を見て、やっぱり、もう一回ここに住もうと思った」という話を聞いた。
2)ボランティア同士、コミュニケーションをとって活動しましょう
・ボランティア同士もコミュニケーションを取って活動する。
・お互いの得意分野・不得意分野を補い合う。
・自分自身の経験をむやみに振りかざさない。
3)安全・衛生に気をつけて活動しましょう
被災地で怪我をしたり事故があると、被災された方も悲しんでしまいます。
怪我や事故なく安全な活動にこころがけましょう。
・事前に体調を確認する
・思った以上に慣れない活動であることを意識する
・危険がともなう活動であることを意識する
・グループでの活動の場合、安全係を置く
・危険予知を意識する
・暑い日の作業は30分に1回は10分程度休憩する
・水分、塩分を適宜補給する
4)受入れ団体の指示に従って活動しましょう
受入れを行う災害ボランティアセンターやNPO等でボランティア活動のルールを作っている場合があります。
基本的にはその指示に従って活動をしましょう。
災害ボランティア活動を行いたいけど、どんな流れになるんだろう? 災害ボランティア活動に参加した場合の一日を説明した動画です。
※都内南多摩ブロックの社会福祉協議会が作成した動画です
被災地から戻ってきたら
・被災地域で活動すると、活動後に、心や体に変化が出ることがあります。
・災害時や災害後に出やすい変化について、下記のページに紹介していますので、ぜひ、ご覧ください。
被災地から帰った災害ボランティアの方へ 心のケア、ストレスケアのヒント(TVAC hp)
被災地で行われる主なボランティア活動
災害ボランティア活動は多様です。「これ」が災害ボランティア活動、という「これ」はありません。
被災者のニーズに対して、市民や団体が自発的に行う活動を「災害ボランティア活動」といいます。
具体的なボランティア活動については、下記のページをご覧ください。
災害時に行われるボランティア活動