ボランティアを考えている企業・社員の方へ

2019年度実施プロジェクト

社員ボランティアが、そのビジネススキルや経験、ネットワークを活かして、非営利団体を支援する活動を推進するためのモデル・プログラムを企画・実践しています。

知的障害のある人と一緒にアートを楽しむ!

    • 非営利団体:社会福祉法人 いたるセンター イタール成城
    • 企業:企業各社のプロボノチーム、NECグループ
    • 実施時期:2019年11月~2020年5月
      2019年12月18日(水)11:30~13:30 NECでの出張アート展&ボランティア説明会
      2020年 2月11日(月)13:00~16:00 施設でのアート・ワークショップ
      ※2020年 5月 世田谷美術館での展示会を予定2018年5月7日(月)~9日(水) 3日間
    • 実施内容:イタール成城では知的障害のある人たち(以下、利用者さん)がアートを日常的に楽しんでいる。そこで、「障害のある人たちが企業に行って社員さんたちと交流できたらよいのではないか。」というスタッフのアイデアがあり、また、プロボノチームからは、「ぜひ、企業の人たちが施設に来て、利用者さんたちとアートができたらよいのではないか。」という提案があった。そこで、まず、NEC本社への出張アート展を行い、次に、施設でのワークショップ、そして、世田谷美術館での展示会という一連のプロジェクトがスタートした。
       2019年12月、NEC本社の地下1階の大ホールで、社員さんが気軽に参加できるランチタイムを利用して、イタール成城のアート展とボランティア説明会を実施し、直前の広報にも関わらず、100名以上の参加があった。会場には利用者さんが作ったカラフルな作品が飾られ、利用者さんによる似顔絵のデモンストレーションも行われた。個性的で素晴らしいアート作品の数々に、参加した社員さんも魅了された様子で、次に予定している施設でのワークショップにも興味を持っていただくことができた。
       そして、年が明けた2月、世田谷区にあるイタール成城に20名程のNEC社員さんと子どもたちが訪れ、利用者さんと一緒に、多様な材料を使って、大きなアート作品を作り上げた。作品のテーマは、NECらしく、「宇宙」とし、濃紺の画面に、参加者が作った個性的な惑星の数々が光を放つ。制作過程では、子どもたちや社員さん、利用者さんの笑顔が溢れ、あちらこちらで、ほのぼのとした交流が見られた。
       参加した子どもたちは「楽しかった。」と話し、社員さんからは、「利用者さんや子どもたちの感性や既成概念を超えたモノづくりには驚きと感動をもらえた。」といった感想が寄せられた。
       この共同作品は、2020年のGWに、世田谷美術館で利用者さんたちのアート作品とともに展示される予定だ。また、当日の展示会の準備や片付け、運営のお手伝いにNEC社員さんたちがボランティアとしても参加する。
       アートは「障害がある・ない」という概念を越え、1人ひとりが持っている個性を輝かせながら、優しく包み込んでいくという大きな力を持っているようだ。

アート展正面入り口5.JPGP2112998.jpeg

養育困難な家庭への支援について企業内説明会を開催

  • 非営利団体:NPO法人 バディチーム
    企業:企業各社のプロボノチーム(4名)、UBSグループ
  • 実施時期:2019年11月~2020年3月
  • 実施内容:NPO法人バディチームでは、病気や障害、ひとり親といった様々な事情により、養育が困難な状況にある家庭を訪問し、保育・家事・送迎・学習支援等を通じて、子育て支援を行っている。近年、依頼が増える中、団体の運営管理費や支援者(子育てパートナー)の不足が課題となっている。しかし、様々な背景を持つ養育困難家庭を対象としているので、安全性と個人情報の確保のために、広報活動が難しい。
     そこで、「企業内説明会」を開催し、顔の見える関係の中で現状を説明し、参加している社員の方々からアドバイスをいただきながら、団体の理解者・支援者を増やすことを考えた。
     まずは、2019年12月5日(木)のランチタイムに、プロボノチームの2人が所属するUBSグループで説明会とコンサルセッションを開催することになった。
     当日は、多国籍なUBS社員8名にプロボノチームを加えた企業関係者が集まり、バディチームのプレゼンの後で、どのように資金と人材を集めればよいのか白熱した議論が交わされた。最初に出た意見は「適切なリスク管理をしながら、インターネットを使ってはどうか。この時代にネットを使わないのは、馬車に乗って移動するようなもの。」だった。「支援対象者(利用者)の情報が出せないのならば、支援者(子育てパートナー)の声などを紹介したらよいのでは。」、「寄付のオンライン決済ができるとよい。」、「在日の外国の人たちも日本の子どもたちのために何かしたいと考えている。できれば、英語のページもほしい。」など、短時間にさまざまな提案があった。バディチームでは、ウェブサイトの改善を予定しているので、いただいた意見を反映していきたいと回答した。
     また、本プロジェクトでは、プロボノチームからのアドバイスを受けながら、企業内説明会などで配布するパンフレットも完成させた。今後は、プロボノチームや東京ボランティア・市民活動センターのネットワークを活かしながら、企業向説明会を開催していく予定だ。

バディチーム_MTG①写真.jpg20191205コンサルセッション@UBS.JPG

地域でのつながりをつくるメンズ講座の企画・実施

    • 非営利団体:認定NPO法人プラチナ美容塾
    • 企業:企業各社のプロボノチーム(4名)
    • 実施日時:2019年11月~2020年3月
    • 実施内容: プラチナ美容塾の代表である伊藤さんは化粧品会社を定年退職した年に実母を亡くし、母親を看取れなかった後悔から、高齢者施設で「美容ボランティア」を開始した。美容というキーワードからか、圧倒的に女性のボランティアが多いのが現状だが、男性のボランティアを増やすために、現役世代へのアプローチを考えていた。
       男性ボランティアが参加すると、施設のご高齢の方々と普段とは違った会話が生まれ、大変喜ばれる。また、企業の人たちにとっても良いことばかりだ。例えば、現役中から地域との関わりを持つことで、仕事以外の人とのつながりができたり、退職後の地域での活躍をイメージすることができる。また、現実の高齢社会を体験することで、生活や仕事の中で何ができるかを考えるきっかけにもなるだろう。
       そこで、プラチナ美容塾が考えたのが退職前後の男性たちを対象とした『つながりをつくるメンズ講座』だった。この企画にプロボノチームが協力することになり、広報戦略や当日の企画・運営に力を発揮した。
       2020年2月1日(土)の午後、会場であるみなとパーク芝浦の会議室に、60名を超える参加者が集まった。開会前のフリータイムには、美容ボランティアの体験として、パーソナルカラーやハンドケア体験ができるブースが用意された。
       講座では、参加者は7つのグループに分かれた。まず、アイスブレイクとして、プラチナ美容塾が指導し、アロマコロンを作った。こうして場が和んだ後、グループごとに、プロボノチームが進行し、「地域社会貢献」をテーマにしたワークショップが行われた。
       ワークショップでは、まず、参加者一人ひとりが自分たちの身近な地域社会で「誰のために」、「何をしたいのか」を紙に書き、それを他の参加者がコメントやアドバイスを追加していく。そして、最後に全体で発表した。どのグループも、「高齢者と子どものために何かしたい。」、「多世代が交流しながら、笑顔が溢れる地域にしたい。」という思いがあることがわかった。
       参加者からは、「世代を超えて、いろいろな想いや志を持っている方々と知り合えてよかった。」、「プラチナ美容塾の活動に参加したくなった。」といった声が多くあり、男性たちの地域のつながりをつくることに成功した。
       今後、プラチナ美容塾では、高齢者施設でのボランティアの体験セミナーも企画し、企業各社にアプローチしたいと考えている。

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