ボランティアを考えている企業・社員の方へ

2021年度実施プロジェクト

東京ボランティア・市民活動センターは、企業で働いている社員ボランティアから構成される「企業ボランティアチーム」と非営利団体と3者で協働し、より多くの企業の人たちが非営利団体の活動に参加・協力できるプログラムを企画・実施しています。

新しい生活様式での「親子の自然体験プログラム」開発プロジェクト

  • 非営利団体:特定非営利活動法人 森の学校   
  • 企業:企業の社員ボランティア(4名)
  • 実施時期:2021年4月~9月 アンケート調査の実施とプログラムの企画
         2021年10月    リモートプログラムの実施と今後の進め方の検討   
  • 実施内容:子どもの頃の自然体験は自律性・積極性・協調性とともに、豊かな感性や人間性を育むが、現代社会において、その機会が減りつつある。一方、2020年からの新型コロナウイルスの感染拡大により在宅勤務が普及し、親子が一緒に過ごす時間は増えている。そこで、こうした在宅勤務をしている親を対象とし、withコロナの時代の新しい生活様式において、子どもと一緒に自然体験ができるようなプログラムを開発し、社会に発信することにより、親子の成長と交流の機会を拡大していくことを目的とした。本プロジェクトでは、コロナ影響前と影響下の生活における親子の自然体験についてのアンケート調査と、リモートでの環境教育プログラムを企画・実施した。 

    1)「新しい生活様式での親子の自然体験」アンケート調査の実施(7月~8月)
    在宅勤務で子どもと過ごす時間が増えた親が、withコロナの時代の新しい生活様式において子どもと一緒に自然体験ができるようなプログラムを開発するために、親と子の自然体験の現状と課題、ニーズや希望、リモート活動の可能性、情報ルートなどを調べた。調査対象は、在宅勤務をしていて、3歳~小学校6年生の子どもがいる親。インターネットでの回答。TVACが日頃からつながりのある企業7社に協力してもらい、555名の回答を得た。調査結果からわかったことは以下の通り。
    ①コロナの時代に入り親子の自然体験が減少。完全在宅勤務の家庭が、最も親子の自然体験をしていない。
    ②現在、約80%の親子が月に1~3日以下しか自然体験をしていない。約92%の親が、親子の自然体験を増や したいと考えている。
    ③お父さん、お母さんたちは自然体験を通して子どもの「好奇心・探求心」、「感性・感受性」が高まることを求めている。
    ④自然体験のノウハウを身につけるには、「(自宅から)多少離れた、自然体験がしやすい場所」の人気が高い。
    ⑤身につけたい自然体験のノウハウは、「レクリエーション」「キャンプ」「冒険遊び」の人気が高い。
    ⑥全体の65.8%の親は、子どもとの自然体験において何かしら困りごとを抱えている。なかでも「自然の中での遊び方が分からない」親が多い。
    ⑦自然体験を通した子どもの成長への期待に対し、自然体験プログラムの経済的評価は低い。 
      
    2)親子の自然体験の自然体験のためのリモートプログラムの企画(7~9月)
    上記のアンケート調査結果を参考にしつつ、具体的なリモートプログラム考えた。また、在宅勤務をしている企業関係者の広報の方法についても検討した。
     
    3)親子の自然体験のためのリモートプログラムの実施(10月9日)
    上記のアンケートに回答してくれた方々で、リモートプログラムへの参加を希望した日本各地の親子を対象に、国際竹とんぼ協会にご協力いただき、オンラインで竹とんぼを制作し、それぞれの家族が外で竹とんぼを飛ばして、その体験をみんなで共有する環境教育リモートプログラムを実施した。参加者は、東京都、神奈川県、大阪府、福岡県の10家族。大阪から参加した親子の様子を映像にし、森の学校のホームページで紹介している。
    参加した親からは当日の子どもたちの様子を下記の通り、伝えてくれた。
    「翌日も家で竹とんぼを触っており、何故飛ぶのか?について関心をもっているようです」
    「次の日も竹とんぼを飛ばしに行こうと公園に誘われて、一緒に遊びにいきました」
    「名前で呼ばれて、褒められたりするのが嬉しかったようで、すごく楽しそうに取り組んでいました」
    4)成果物の作成:
    ①プロジェクト報告書(小冊子)
    ②プロジェクト報告概要書
    ③調査報告書
    ④プログラム映像
    特設WEBページ(上記①~④を掲載)

離れていても障害のある人と一緒に楽しめる『オンラインDEアート』開催

    • 非営利団体:社会福祉法人武蔵野会 リンクス椚田 
    • 企業:企業各社からのボランティア(4名) 
    • 実施時期:2021年4月~12月
    • 実施目的:障害のある人たちの施設では、新型コロナウイルスの影響で、いろいろな人と交流する機会が減っていることから、オンラインで、重度の障害のある人と企業の社員やその家族が一緒にアートを楽しむプログラムを企画・実施する。     
    • 実施内容: 4月~8月に1~2回(各1時間程度)Zoomで施設の担当者と企業ボランティア・チームとTVACで企画会議をし、ICT機器(スフィロ)とZoomを使用して、重度の障がいのある人(以下、利用者)と企業の人たちが、一緒に楽しめるプログラムの企画をした。7月に利用者と企業ボランティア・チームの交流会を開催し、9月にモデルプログラムとして、企業ボランティア・チームが参加して第1回『オンラインDEアート』を、12月には企業ボランティアの会社で参加者を募って、第2回『オンラインDEアート』を実施した。

      参加者は各自のスマホのアプリに、「海」をテーマにした作品をプログラミングし、そのデータを、リンクス椚田の施設に準備した透明シートの上に再生した。一方、リンクス椚田の利用者は、アプリの入ったipadを振るなどすることにより、ラジコンのようにプログラミングボールを動かし、抽象的な絵を黒い紙の上に描いた。そして、それぞれが描いた絵を重ね合わせ、大きな「海」が出来上がった。当初、スフィロを使って遠隔地から絵を描くことがとても難しく、施設とボランティアが様々な方法に挑戦し、工夫を重ねた。

      当日は障害のある人とない人が楽しみながら、1つの作品を作ることによってお互いの理解が深まるプログラムとなった。 今回実施した『オンラインDEアート』の内容を更にバージョンアップしながら、今後は特別支援学校、小中学校、他の福祉施設、企業、地域などとの交流にも展開していきたいと考えている。

      1)『オンライン交流会』(7月17日)
      リンクス椚田の利用者と職員、企業ボランティア・チーム、TVACが参加した。職員がリンクス椚田の施設のことや利用者の日頃の活動内容などをご説明した。その後、利用者とそのサポートをしている職員が加わり、それぞれの好きなことなどを紹介しながら、企業ボランティア・チームと交流した。

      2)第1回『オンラインDEアート』(9月11日)
      企業向けのプログラムとして実施するために、企業ボランティア・チーム、リンクス椚田の利用者と職員、TVACとで、モデルプログラムを実施した。7月に交流会を実施していたこともあり、和やかな会となった。作成した作品の写真を入れたキーホルダーで記念品を作った。

      3)第2回『オンラインDEアート』(12月4日)
      『第1回オンラインDEアート』の内容や運営面での課題を修正し、企業ボランティアの会社で公募した社員とその家族、リンクス椚田の利用者と職員が参加するプログラムを実施した。また、企業ボランティア・チームは運営スタッフとして協力した。進行役の職員は利用者が絵を描いている様子を参加者に解説しながら進めた。また、スフィロを使った迷路脱出ゲームも企画し楽しんだ。重度の障害のある人と企業の方々とが、オンラインで繋がり一緒に一つの作品を作り、参加者同士の楽しいひと時を過ごした。制作した作品をラミネートにして記念品にして、参加者にプレゼントした。
        

高齢者施設と企業がオンラインで交流する『きらきらプロジェクト』

    • 非営利団体:認定NPO法人 プラチナ美容塾 
    • 企業:シティグループ   
    • 実施時期:2021年4月~9月 
    • 実施内容:コロナ禍で、外の人と交流する機会が限られている高齢者施設の利用者の皆さんとシティグループの社員ボランティアがオンラインで交流した。第1回目を実施した後に、コロナの感染状況が悪化し、第2回と第3回は開催日を10月まで延期せざるを得なかった。
      3回とも平日の昼13:30~14:30に実施し、前半30分間は施設職員と社員ボランティアが打ち合わせをし、後半30分間は施設の利用者の皆さんが参加して、社員ボランティアと交流した。各回の交流内容は、プラチナ美容塾からアドバイスを受けながら、社員ボランティアが趣味や特技を紹介した。

      1)社員説明会  2021年6月29日(火)12:00~12:30 
      TVACの紹介と本プロジェクトについての簡単な説明、プラチナ美容塾の紹介と交流会についての説明をした後、社員から質疑・応答や何をしたいか希望を聞いた。

      2)第1回交流会 『顔トレ&交流会』 2021年7月7日 (水) 
      港区の高齢者施設とオンラインでつながり、4名の社員ボランティアが参加した。それぞれ、「沖縄」「アメフト」「家族と趣味」「音楽」をテーマに写真やCDを見せながら、自己紹介をした。その後、プラチナ美容塾の進行で、顔を動かす「アイウエオ体操」を参加者全員で行った。施設からは、「思っていた以上に利用者さんが4名の方のお話に興味深く聞き入っていて驚きました。表面的な自己紹介でなく、色々個人的な話をして下さったからかなと思います。オンラインだからこそ、沖縄の方にも参加していただけました。」と、お礼の言葉をいただいた。

      3)第2回交流会『お国自慢をしよう!』 2021年10月26日(火)
      今回は、社員ボランティアの方々がお国自慢をするという企画。日本各地の故郷の話があったり、ブラジルの出身の社員のお話もあって、国際色豊かな時間となった。プラチナ美容塾と施設のスタッフの方が仲介して、利用者さんからいろいろな質問や感想が寄せられ、わきあいあいとした時間になった。

      4)第3回交流会 『お国自慢をしよう!』 2021年10月28日(木)
      この回も社員ボランティアがお国自慢や趣味の話をした。モンゴル出身の社員が美しい自然や暮らしの写真を見せると、利用者さんからも「きれいだね~」と声があがり、最後に、プラチナ美容塾が作った「村祭り体操」を参加者全員で踊り、盛り上がった。
        

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